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教育費と住宅ローンで家計が火の車、FPが教える逆境に強い「脱・赤字家計」やりくり術

かりる 白浜 仁子

教育費と住宅ローンで家計が火の車、FPが教える逆境に強い「脱・赤字家計」やりくり術

Wallet+ユーザーさまからいただいた「FPに聞きたいお金のこと」に、FPの白浜がお答えします。今回は、年々出費が増える子供の教育費と将来の住宅購入に向けて、家計のやりくりに悩む40代女性Yさんからのご相談です。

ライフプランを立ててお金を貯める方法にはどのようなものがあるのか、住宅ローンの組み方についてもご紹介します。

Yさんの相談「子供2人の教育費を捻出しながら住宅購入をするためのやりくりが知りたい」

<40代女性Yさんからの相談>
「現在子供が中学校1年生と小学校5年生の2人おり、塾や習い事でお金がかかっています。今はマンションに住んでいますが、築年数23年ほどで老朽化しており、将来一戸建ての住宅購入も考えています。これから貯金を増やすためには、どうやりくりしていけばいいでしょうか?」

大学入学までに貯金する金額を決める

宿題をする子供たち
【画像出典元】「iStock.com/Imgorthand」

マイホームの購入を検討されているのですね。

教育費の負担が今後も増えていくことを考えると、今の生活水準でいいのか、適切な住宅価格はいくらかなど、悩ましいと思います。貯蓄の仕方や住宅ローンの借入額についての決め方・考え方をお伝えします。

まず、教育費です。教育費は必要な時期が決まっているので、着実に準備をしていく必要があります。高校までは毎月の給与でやりくりし、まとまった資金がいる大学に向けて貯蓄計画を立てていくといいでしょう。

大学受験を迎えるまでの貯蓄目標を、それぞれ200万円としたケースで見ていきましょう。

<第1子の場合>
大学入学を迎えるまで5年半あります。まずは、中学卒業まで支給される「児童手当」を貯めることは必須です。第1子の場合、あと2年半支給されますので、今後貯められる児童手当は総額30万円ということになります。

第1子に今後支給される児童手当の総額は 

●1万円/月×12月×2.5年=30万円

残りの170万円を大学受験までの5.5年で貯めるには、

●170万円÷5.5年=約31万円

つまり、児童手当以外に31万円を毎年の貯蓄目標にすれば、200万円が準備できるということになります。Yさんのご家庭では、習い事や塾代がかさんでいるとのことなので、例えば下記のようにボーナスを併用して、毎月1万円とボーナス時に9.5万円のように準備するのもいいでしょう。

●(毎月1万円×12月)+(ボーナス9.5万円×2回)=31万円

給与からの捻出が難しい場合は、ボーナス時に15~16万円ずつ貯めるという方法もあります。

<第2子の場合>
下の子供も同じように計算します。

今後、第2子に支給される児童手当の総額は

●1万円/月×12月×4.5年=54万円

残りの146万円を大学受験までの期間7.5年で貯めるには、

●146万円÷7.5年=19万円

つまり、児童手当以外に19万円を毎年の貯蓄目標にすればいいわけです。毎月1万円とボーナス時に3.5万円を貯めていけば200万円準備できます。

●(毎月1万円×12月)+(ボーナス3.5万円×2回)=19万円

毎月で貯めるのか、ボーナスを併用するのか、ボーナスのみで貯めるのかなど、家計に合わせて計画を立てるのがコツです。

このように、まずは教育費の目標額を決めてから、逆算してコツコツと貯める金額を割り出してみましょう。

<借入額早見表付き>住宅ローンは返せる金額から借入額を考える

資金を計算する女性
【画像出典元】「iStock.com/mapodile」

次にマイホーム購入です。返済可能な住宅ローンの借入額を考えなければなりませんが、いくらの家を買うかというより、返せそうな額を基に借入額を検討すれば無理のない返済計画が立てられます。

今の家賃相当額にすべきか、上乗せして払えそうなのかなどを夫婦で話し合い、月々の返済可能額や返済期間から借入額を決めます。以下の表を参考に、頭金も考慮しながら物件価格を検討してみてください。

 

教育費は目標額から逆算、住宅ローンは返済可能額から積算を

人生の三大資金ともいわれる教育費や住宅費ですので、計画に頭を悩ませることと思います。教育費は目標額から逆算して、住宅ローンは返済可能額から積算して計画をするといいでしょう。同時に、もうひとつの三大資金である老後資金も計画的に準備をしていきましょう。

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