結婚式費用、地域でこんなに違う!?費用を上手に貯めるコツは (2ページ目)
目次
2-2. 結婚式当日にかかる費用は?
私事ですが、先日出張で宿泊したホテルが10数年前に挙式・披露宴を行ったホテルでした。宿泊スペースに行く前にちょっと会場のあるフロアに寄り道。会場を目の前にすると当時のことを鮮明に思い出しました。
2人にとって「結婚」という節目を感じる場面はいくつかあると思いますが、やはり結婚式当日は特別なものになります。どれだけお金をかけるかということも大切ですが、2人にとって忘れられない挙式や披露宴になるといいですね。
挙式・披露宴にかかる費用は前述のとおりですが、近年、結婚式後に請求額と見積額が大きく異なるなどのトラブルも多いようです。何にいくらかかかるのか、衣装・料理・引き出物など妥協できるところとそうではないところなど、入念に打ち合わせ、確認をしておいてください。
なお、ゼクシィの調査によりますと、挙式・披露宴費用357.5万円のうち、最も高いのが料理・飲み物代で122.2万円です。大幅な費用減を狙うなら、料理や飲み物のプランの見直しということになるでしょう。
2-3. 新婚旅行にかかる費用は?
結婚式の翌日から新婚旅行に出発するというカップルもいますし、新生活が落ち着いてからというカップルもいます。今はさまざまな格安プランもありますので、20万~30万円程度でも十分、新婚旅行を楽しむことができると思います。子供ができると、夫婦2人で旅行というのはしばらく難しくなるかもしれませんので、想い出に残る旅行にしてください。
なお、新婚旅行の場合、会社の特別有給休暇を取得し、比較的長く休みを取る人も多いでしょう。この場合、どうしても職場に手ぶらで復帰というわけにはいきません。ゼクシィの調査にも含まれていますが、お土産代もそれなりに必要となるため、その点あらかじめ用意しておいたほうがよさそうです。
3. 結婚にかかる費用の理想的な貯金額は?
ここまで見てきたように一連の結婚費用に400万円以上貯めることができれば素敵な結婚式が実現しそうです。ただし、挙式スタイル、参列者の人数、新婚旅行先など変動する要因が多くあります。ご祝儀がどれだけ見込めるかにもよりますが、現実的には目標額は200万円から300万円ぐらいにするのが妥当だと思います。もちろんご祝儀などを考慮せず、目標額を高く設定してもいいのですが、「目標額に近づいている」と感じることができた方が貯金を続けていく上で効果的です。
高過ぎず、現実的なラインで目標額を設定してください。結婚式は2人で挙げるものです。それぞれが200万円を目標に貯めておけば、親からの援助も必要なく、またご祝儀がそれほど多くなくても困ることは無さそうですね。
3-1. 結婚式までの期間別で見る理想的な貯金額は?
では200万円を結婚に向けた費目として目標額にした場合、月々いくら積み立てる必要があるのでしょうか?当然、結婚までの期間によって異なりますので以下を目安にしてください。
残り期間 |
月額 |
年額 |
3年 |
55,555円 |
666,666円 |
5年 |
33,333円 |
400,000円 |
7年 |
23,809円 |
285,714円 |
3年を目標にした場合でも月額5万円を超えるため、それよりも期間が短い場合はさらに結婚費用を準備するのは大変だと思われます。そういった際は「ブライダルローン」を検討するのも1つです。一般的に担保のある住宅ローンと比べると金利は高くなりますが、結婚という特定の目的に対して使うお金であるためフリーローンより金利は低くなります。
お金が足りずに結婚のタイミングを逃すと、転勤や異動or転勤や転居?といったライフプランを変えることになるため、1からプランを練り直さなければならないということも想定されます。そういう点で時間的に貯めることが難しい人はブライダルローンが強い味方になってくれそうです。
3-2. 結婚費用は男性と女性、どのくらいの割合で準備する?
近年は男性と女性の支出割合が5:5という考え方の人が増えているようです。実際に筆者がFP相談対応をしていても夫婦それぞれの財布があり、生活費も半分ずつ負担しているというケースも多いです。背景には共働き夫婦が増えていることや夫が育休を取りやすくなったことなどがあげられます。よって、結婚費用も上記で紹介した金額を男女それぞれ半分ずつ準備するつもりでいると良いでしょう。
4. 結婚にかかる費用を上手に貯めるためのおすすめの貯金方法は?
結婚費用の貯金方法は、実家暮らしなのか、一人暮らしなのかによってお金の使い方が随分違ってくるでしょう。
4-1. 一人暮らしで結婚にかかる費用を貯金する方法
一人暮らしの場合は、就職してしばらくは貯金が難しいという人も少なくないでしょう。ただ、年2回の賞与(ボーナス)があるという場合はできるだけ賞与を貯金に回してください。結婚という大きなイベント、そして結婚後の生活を安定したものにするためにも、「ボーナスは貯金優先」という発想が大切です。
4-2. 実家暮らしで結婚にかかる費用を貯金する方法
実家暮らしの人は何かと融通が利きそうです。家賃相当、食費など一定額は実家に納めているという人も多いと思います。実家暮らしとはいえ、社会人として一定の支出負担は当然という考え方もできますが、結婚費用が不十分という場合は両親に相談し、いわゆる「出世払い」ということで、現在月々実家に納めている金額を下げる、またはゼロにし、結婚費用準備を優先するなど柔軟な対応ができそうです。
4-3. 同棲カップルが結婚にかかる費用を貯金する方法
既に同棲をしていて、結婚が視野に入っている場合は準備がしやすいですね。結婚式や新婚旅行の仕方によって、大きく予算は変わってくるため、「どのように貯金をしていくか?」を考える前に、「どのような結婚をしたいか?」を先に決めることが重要です。
既に一緒に生活しているため、ある程度目標が定まれば日々の生活費を見直すことで節約できる部分は節約し、それらを結婚費用貯金に回すことができますね。また、当面は今の住居で生活をしていくということであれば新居の用意なども必要ありません。結婚後の生活費もイメージしやすいと思います。そういう点では豪華な結婚式や新婚旅行も実現しやすいでしょう。
4-4. 結婚費用の貯金を投資で行うのはあり?なし?
一般的に結婚費用の貯金を意識しはじめ、実際に結婚に至るまで10年、20年といった期間に及ぶ人はごくわずかで、多くの人は長くても数年程度です。そういった点を考慮すると、結婚費用を株式などのリスク資産で準備するのは得策ではありません。株式投資などは高いリターンも期待できますが、10年程度の長期投資を前提にすべきです。よって、銀行預金、定期預金などを中心に貯めてください。
ただ、少し工夫するのであれば外貨預金や外貨定期も良さそうです。新婚旅行は海外という人も多いと思いますので、ドルなど主要通貨であれば海外旅行の際に利用できるため、円高になったとしてもそれほど嘆く必要はありません。現在、日本円は主要通貨の中で一番金利が低いため、他の通貨で預金や定期を行うと、円預金よりは高い金利が期待できます。もちろん、その通貨が円に対して高くなれば(例:ドル高円安)、為替差益(利益)が生じていますので、円に戻してさまざまな結婚費用にあてることもできます。
また、Wallet+(ウォレットプラス)など、金融機関のアプリで目標額まで管理してくれるものもありますので、そういったサービスを上手に活用して結婚費用を貯めてください。結婚後は日々の生活、将来への備え、子供の教育費など一段とお金のことと向き合わなければならないため、結婚費用について考えることは最初の良い機会だと捉え、2人で力を合わせて楽しく向き合ってくださいね。
結婚費用についてのQ&A
Q.結婚予定の相手が社会人2年目で、生活できるか少し心配です。もう少し先送りすべきでしょうか?
A.先送りする必要は無いと思います。2人で収支管理や貯蓄など工夫できる点はたくさんあります。一度2人でゆっくり家計管理について検討してください。
Q.結婚式で親から資金援助してもらえるかどうか分かりません。頼るべきではないでしょうか?
A.ご両親の気質などで、言いにくいのかもしれません。どれだけの予算で結婚式を挙げたい、それに対していくら足りないといった状況を伝え、資金援助の可否を確認してください。大事な結婚式を妥協せず、後悔しなくていいように。