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仮想通貨、20代こそ始めるべき?その仕組みをFPがわかりやすく解説

ふやす 内山 貴博

仮想通貨、20代こそ始めるべき?その仕組みをFPがわかりやすく解説

【画像出典元】「iStock.com/bodnarchuk」

今回のテーマは仮想通貨です。「ビットコイン」が最初の仮想通貨として有名になり、その仮想通貨で1億円以上稼いだ人がたくさん現れ、「億り人(おくりびと)」とも称され注目されたので、「私も投資してみたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。

その一方で、2018年1月に起きた、仮想通貨がハッキングされて多大な被害が生じた「コインチェックNEM盗難事件」などで「やっぱり仮想通貨を取引するのは心配」と考える人もいるでしょう。

こういった流れはFintech(フィンテック)といわれ、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、お金とIT技術を合わせた革新的な動きのことを指しています。お金の大きな革命であるという指摘もあり、さまざまな困難や障害を乗り越えながら、「新たなお金の価値」として仮想通貨が席巻する日がくるかもしれません。これからの大きな流れに乗り遅れなくていいように、今回は、仮想通貨についてわかりやすく説明していきます。

FPがぶっちゃける!「仮想通貨」は今後どうなる?

消費者のためのわかりやすいFinTech(フィンテック)~第1回「お金とITの融合」~

1.仮想通貨とは?  20代から始めたほうがいい理由は?

仮想通貨は、普段私たちが使っている通貨のように価値を持ったデジタルデータで、「暗号通貨」とも呼ばれています。よって、紙幣や硬貨など目に見える形のものはなく、支払いや送金などすべて電子的に行われます。仮想通貨で買い物ができるお店も少しずつ増えていますし、仮想通貨を使うことで海外への送金なども大変便利になります。

お金には3つの機能があります。モノやサービスと交換する「交換機能」、モノやサービスの価値を測る「価値尺度機能」、そして価値を貯めておける「保存機能」。
仮想通貨もお金同様、上の機能を有していますが、法定通貨ではないため、さまざまな制約があります。だからこそむしろ、既存のお金とは違う役割を担うことも期待されています。

特に20代など若い人にとっては、将来的にお金を取り巻く環境が激変しても安定的な生活ができるように、「新しい資産運用の在り方」、「分散投資の1つ」として少額でも仮想通貨に向き合っておくメリットは大きいと思います。逆に向き合っていないとどうなるでしょうか?

現在、ATMでお金を引き出す、クレジットカード決済ができる、スマホでクーポンを見せて割引サービスを受けるといったお金の使い方、消費行動を取っている人も多いと思いますが、こういったサービスや仕組みを、あなたが使えないと考えてみてください。かなり不便な生活ですよね。仮想通貨をはじめとするフィンテックは、こういった私達の生活を大きく変えるかもしれません。

2.円やドルなどの法定通貨とはどう違う?

法定通貨は、日本円であれば日本銀行のようにとりまとめをするリーダーがいます。国や地域が管理しているというのが法定通貨の特徴です。欧州圏で流通しているユーロもその法定通貨に該当します。

一方、仮想通貨は管理者がいません。「peer to peer」(peer=仲間、同僚)が前提となっており、管理者を介さず、直接やりとりしたい人同士でやりとりできる点が法定通貨の円やドルとの最大の違いです。

日本円は法定通貨なので、日本国内ではさまざまな店舗で「円」で値段が表示されています。ドルで買い物したいというと断られる場合もあります。一方、仮想通貨は「この国で利用できる」という利用範囲が定まっているわけではありません。

3.仮想通貨の種類はどのくらいある?

「サトシ・ナカモト」と呼ばれる人の論文をもとに開発されたビットコインが最初の仮想通貨といわれています。そして皮肉なことに、先に紹介した仮想通貨が流出する事件をきっかけに、仮想通貨はビットコインだけではなく、さまざまな種類があることを多くの人が知ることになりました。

現在、仮想通貨は1000種類以上あるといわれています。初心者が仮想通貨の取引を始めるなら、まずは国内の取引所(業者)を通して、ビットコインの他、イーサリアムリップルなどの主要通貨から取引を始めてみてはいかがでしょうか。

3-1 仮想通貨の仕組みとは?

仮想通貨はビットコインだけではなく暗号化された通貨(暗号通貨、暗号資産)のことをいいます。後述で説明するブロックチェーンという仕組みが大きな役割を果たしています。

日本では、法定通貨の日本円に比べると仮想通貨に対してさまざまな規制がありますが、資金決済法と金融商品取引法の改正により「暗号資産」として業者が登録制となった他、世界においてもG20が、暗号資産の技術発展が金融システムの発展につながる可能性を指摘しています。つまり、若いエンジニアの人達を中心に加速してきた仮想通貨という仕組みが、国そして世界を動かし始めているのです。

法定通貨のように管理者がおらず、発行に上限があることも仮想通貨の仕組みを理解する上で重要です。例えば仮想通貨の1つであるビットコインは2140年までに2100万BCH(通貨単位)と発行上限が決まっています。

金(ゴールド)をイメージしてもらえると分かりやすいと思います。金は価値があり、価格が高騰することもありますが、それは金の量が有限だからです。限りある希少な金だからこそ、価値があると考えられているわけです。

また、ドルやユーロなど外貨と同じ感覚で考えるのも分かりやすいと思います。みなさんはアメリカに海外旅行に行く場合、日本円ではなく、米ドルが必要となります。頻繁に海外旅行に行く人以外は、なかなか両替の機会はありませんが、石油会社や商社など海外と大きな取引を行っている会社は頻繁に外貨が必要となります。

【画像出典元】iStock.com/monsitj

両替はつまり、必要な通貨が買われ、そうじゃない通貨が売られることを意味します。こういった要因でドル円レートなど外国為替は日々変動しているのです。

金や外貨を「買いたい人」と「売りたい人」が活発に取引することで価格が決まるように、仮想通貨も1つの通貨、1つの資産として、さまざまな思惑で今後も取引が行われていくでしょう。

金の量が有限であるのと同じように、仮想通貨にも発行上限があり、今後、大きな役割を担うことになればどんどんその必要性が高まっていきます。ただし、この先の未来に多くの人々がごく普通に仮想通貨で買い物をしたり、送金をしたりという世の中が来るかどうかは分かりません。

よって、投資家がさまざまな思惑を抱え、先行きを見通しながら仮想通貨は取引をされているため、価格が大きく変動するのです。この変動する価格が利益となり、損失にもなるわけです。これが仮想通貨の大きな仕組みです。

なお、売却した際の利益は雑所得(総合課税)として課税されます。所得税は最高税率45%、住民税は10%であるため、利益が大きいと半分近くが税金ということにもなりかねません。翌年に確定申告が必要となりますので、利益が生じた場合は納税額をあらかじめ試算し、その分は手を付けないようにしておくことをおすすめします。

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