転職したら「確定申告か年末調整か」に注意!忘れがちな税金控除もチェックして (2ページ目)
目次
5.確定申告の必要書類とは?
さて、いざ確定申告を行うときに必要な書類はどのようなものがあるでしょうか?
確定申告において一般的に必要とされるものをあげると
・本人確認書類
免許証や住民票など本人であることを証明できる書類が必要です
・マイナンバーもしくは通知カード
お金にまつわる申請には必要です
・印鑑(スタンプ印以外)
押印が必要な書類があります
・銀行口座情報
所得税を口座振替で納付する場合や、還付金を口座振り込みで受領する場合に必要となります。
・所得を明らかにできる書類
給与・報酬・賃金・年金等がある方は源泉徴収票(原本)、支払調書(原本)などが必要です。転職をした場合は前職での源泉徴収票が必要になります。
・申告書
収入や所得の金額と、それを踏まえた税額をまとめた書類で、紙で提出する方法or電子申告(e-Tax)で申告する方法の二つがあります
・控除を受けるための証明書
医療費控除・住宅ローン控除など各種の控除を受ける場合は証明書が必要となります
税金にまつわることであるため、提出する書類はどうしても多くなってしまいます。
6.確定申告の手続き方法って?
確定申告を行うには2つの方法があります。
1. 税務署で申告する
必要書類を管轄の税務署に持参して直接申告を行う方法です。
確定申告の時期になると、大きなショッピングセンターやターミナル駅などに臨時の確定申告コーナーが設置されることも多いので、活用してみるのはいかがでしょうか?係の人が常駐していますので不明な点を確認しながら申告手続きを行うことができます。
2. 国税庁のe-Taxから申告する
国税庁が設けているe-Taxは、インターネットで国税に関する申告や納税、申請・届出などの手続きができるシステムです。税務署に行かなくても、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成し、自宅からネットで提出(送信)でき、確定申告期間中は24時間対応しています。またスマートフォンでの申告も可能になっていますので、より手軽に申告ができるようになりました。
7.確定申告すれば控除されるものは意外と多い
筆者が受ける確定申告に関する相談事例としては以下のようなものが目立ちます。
住宅ローン控除に関してはご存知の方が多いのですが、医療費控除や地震保険料控除・個人型確定拠出年金であるiDeCoも、年末調整や確定申告などで手続きをしないと控除されないというアドバイスをするとびっくりされる方も多いです。税金の控除や各種の助成金・補助金などに関しては申請主義(申し出をしなければ恩恵を受けられない)となりますのでご注意ください。
8.まとめ
転職をした際に確定申告が必要か不要かは、まずは転職先で年末調整してもらえるかが重要です。もし年末調整できなければ必ず確定申告を行いましょう。確定申告がされていない場合、無申告加算税と延滞税が課される可能性があります。
転職をされていない方も年末調整の後に状況が変わった場合は確定申告をすると得することがあると思います。今はインターネットを通じて簡単に申告ができるようになりましたので、面倒がらずにぜひチャレンジしてみてください。
私たちの生活を支える大事な税金ですのでキチンと申告をしましょうね。
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確定申告についてのQ&A
Q 源泉徴収票がなくても確定申告できますか?
源泉徴収票は会社員の方の収入や控除、税金などのデータを一枚に集計しているものです。そのため源泉徴収票がないと確定申告のときに収入を証明することができません。
*2020年以降の確定申告では、紙の書類による申告であっても、源泉徴収票を添付書類台紙に糊付けして提出する作業が不要になりますが、入力するデータの確認のためには必須となります。
Q アルバイトでも確定申告は必要ですか?
扶養控除申告書は一か所にしか提出できませんので、基本的には複数の勤務先で収入を得ている場合は確定申告を行うことで払いすぎた所得税などが返ってくる可能性が高いのでおススメです。また2カ所とも20万円以上の収入がある場合は確定申告が必要です。