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リボ払い借金80万、いくら手元にあれば一括繰り上げ返済できる?

FPに聞きたいお金のこと 白浜 仁子

リボ払い借金80万、いくら手元にあれば一括繰り上げ返済できる?

【画像出典元】「SB Arts Media/Shutterstock.com」

Wallet+ユーザー様からいただいた「FPに聞きたいお金のこと」に、白浜がお答えします。今回は、リボ払いの残高が増え続けており、ボーナスで一括返済した方がいいのか悩む30代女性Uさんより、返済方法についてのご相談です。

<30代女性Uさんの相談内容>

リボ払い残高が80万円近くあります。ボーナスなどまとまったお金が入った時に全て使って繰り上げ返済すべきか、少しは手元に残すべきか悩んでいます。 ちなみに今手元には余分なお金はなく、貯金は0円で、毎月ギリギリもしくは赤字の繰り返しです。

そして結局、リボの残高が増えているのが現状です。今は繰り上げ返済より手元にお金を残すべきですか?いくらぐらい手元に残るようになったら繰り上げ返済に回すべきかなど目安が知りたいです。

不測の事態に備え、手元に少し貯金を残すことがおすすめ

仮にリボ払いの手数料が15%だとすると、80万円の残高に対し年間12万円(80万円×15%)もの手数料を払っていることになります。手数料を考えると「全額返済に充てましょう」と言いたいところですが、手元にもいくらか置いておかないと困ることがあるかもしれません。だからこそUさんも悩んでいらっしゃるのですよね。

Uさんの給与やボーナス、家計の内訳が分かりかねますが、例えば、このようにされるのはいかがでしょうか。

・ボーナスの半分はリボ払いの繰り上げ返済に充てる
・残りの半分は予備資金として手元に置いておく

ただ、この予備資金は、財布の紐が固く縛られており、気軽に使えないのだと自分に言い聞かせるのがポイントです。つまり、そもそもないお金として普段の生活では当てにしない不測の時のためのお金として手元に置いておくということです。

毎月の給料で収め、リボ払いを増やさない作戦を立てよう

その上で、次のステップとしてリボ払いをこれ以上増やさないための作戦を練りましょう。
改めて家計の棚卸しを行い、どこかにムダはないか考えます。例えば、外食を含む食費、衣類、化粧品はいくら使っているか、固定費である生命保険料や携帯代も同様です。

私が家計見直しのご依頼をいただいた時に良く耳にするのは、「そんなに贅沢をしていないのに足りない」という言葉です。

人によって事情が違うので一概にいえませんが、贅沢はしていないとは言ってもそれぞれお金の使い方に特徴(クセ)があり、多くは何かしらの見直しポイントが潜んでいるものです。

まずは、リボ払いの返済も含め、給料の中でやり繰りするには、月にいくらの見直しが必要なのかという節約すべき金額を計算してください。

次に「これくらいなら使ってもいいだろう」という感覚をなくして、お金を掛ける必要があるものかどうかを家計簿とにらめっこしながら、徹底して検証します。たとえ100円でもです。理由は、見直し額の大小というより、その気持ちが日々の行動を変化させる大きな一歩になるからです。

節約をゲーム感覚で楽しむのが早期返済のコツ

家計簿をつけながら貯金する人
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見直し後の理想の家計が決まったら、予算内で済むように1週間単位で管理していきます。例えば食費が月4万円なら1週間で使えるのは1万円。つまりお財布に入れた1万円でやりくりします。

前半にあまり使わなければ、余剰分は週末に贅沢できるなど、ゲーム感覚でやると楽しくなり長続きしますよ。慣れるまでしばらく頑張りが必要ですが、続けるうちにそれが当たり前になるものです。

家計見直しに成功した方は口をそろえて「あんなに使っていたなんて信じられない。ゾッとする」「もったいなかった」などとおっしゃいます。リボ払いが終われば、その分は将来のために貯金することができますし、ボーナスも手を付けずに済みますね。もちろん、クレジットカードは引き出しの奥にしまって貯蓄体質になるまでお休みです。

ローンの借り換えを検討するのも一手

Uさんが利用しているリボ払いの手数料率は何%ですか?冒頭に記したように、仮に手数料率が15%でリボ払いの平均残高が80万円だったとしたら年間12万円(80万円×15%)もの手数料を負担していることになります。

もし銀行等のフリーローンを低金利で借りられるなら、そのお金でリボ払いを一括返済してしまうという方法もあるので検討してみましょう。フリーローン以外にカードローンという選択もありますが、極度額を反復利用できる環境を作ってしまうのでおすすめしません。繰り返し使えないフリーローンタイプが安心です。

Uさんの家計を想像しながらの回答となりましたが、まずは、ボーナスのうち半分を予備資金として、残りを返済に回せそうかどうかを考えてください。その上で、今後の家計のやりくりや、借り換えも視野に入れて返済計画を考えましょう。

もし1年で80万円返すことができたら、完済後は80万円+手数料分の貯蓄ができる体質になっているともいえます。この回答が何かしらのヒントになっていればうれしいです。