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「お年玉はLINE Payでね」が常識に?お年玉はキャッシュレス化するのか、その相場は?

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  「お年玉はLINE Payでね」が常識に?お年玉はキャッシュレス化するのか、その相場は?

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新型コロナウィルスの影響もあり、今年は「お年玉」をキャッシュレスで渡そうと考える人も増えているようです。キャッシュレス化すると味気ない面もありますが、感染拡大防止につなげることができます。

今回は、お年玉のキャッシュレス事情、メリット・デメリット、渡す金額の相場感、LINE Payでの送金方法などについてご紹介していきます。

子供をもつ親はどう思ってる?キャッシュレスに対する意識調査

ソファーにすわる若い夫婦と5歳程度の子供
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金融経済教育を行っているファイナンシャルアカデミーが、全国の子供を持つ20代~50代までの男女300人を対象行った「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査(2018年)」では、次のようなアンケート結果が出ています。

<キャッシュレスや金融教育に対する意識>
・全体の約6割が「キャッシュレス派」と回答
・8割以上が「子供に金融教育が必要」と回答
・7割以上が「キャッシュレス社会で金融教育がより重要になる」と回答
出典:「ファイナンシャルアカデミー キャッシュレスとお年玉に関する意識調査(2018年)」


このように、今の子育て世代はキャッシュレスや子供への金融教育に対して寛容的であることがうかがえます。

ただし、「キャッシュレスの割り勘経験があるか」の質問に「ある」と回答したのは全体の1割程度であり、他人とのお金の受け渡しについてはまだまだキャッシュレスは普及していないようです。

「お年玉」をキャッシュレス化することには?

同調査では、お年玉をキャッシュレス化することに対するアンケートも行っています。

<お年玉のキャッシュレス化への意識>
・全体の約8割が子供にお年玉をあげている
・うちすでにお年玉をキャッシュレスであげているのは約4%
全体の約7割が「お年玉のキャッシュレス化は良いと思わない」と回答

キャッシュレスそのものには寛容的でありながらも、お年玉までキャッシュレス化することには反対する声も多いようです。

理由としては「ありがたみを感じられないのでは」、「お金の大切さが伝わらない」、「お金を貰った感覚がないのでは」などがあがっているようです。

コロナにより意識は一変しつつある

マスクを着用して通勤電車の座席に座る乗客たち
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前述したように2018年の段階では、お年玉をキャッシュレス化することに反対する人の方が多い傾向でした。しかし2020年の最新調査によれば、新型コロナウィルスによって意識が変わりつつあります。

<コロナ蔓延後のお年玉のキャッシュレス化に対する意識>
過半数がお年玉のキャッシュレス化に賛成
・お年玉をキャッシュレス化する理由のトップは「コロナ対策のため」
・ただしキャッシュレスでお年玉をあげようと考えている人は全体の1割
出典:「ファイナンシャルアカデミー コロナ禍のキャッシュレスとお年玉に関する意識調査(2020年)」

2018年の調査では全体の約7割がお年玉のキャッシュレス化に反対していましたが、2020年の調査では過半数が賛成との結果になっています。

賛成する理由には、「コロナ対策として衛生面で安心だから」、「コロナによる帰省自粛のため対面で渡せないから」などコロナ関連の理由が目立ちます。

他にも「お年玉をあげる側ももらう側も便利だから」、「時代にあっているから」、「現金を持ち歩かせたくないから」などの理由もあがっています。

お年玉をキャッシュレスにするメリット、デメリット

母親と10歳程度の女の子が1つのスマホを一緒にみている
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メリット

<キャッシュレス化するメリット>
・あげる側は、どの子に渡した・渡していないを履歴で管理しやすい
・あげる側ももらう側も、銀行にいって入出金しなくてすむため楽
・お年玉袋を用意する手間が省ける
・子供にお金の使い方や管理を学ばせることができる
・アプリ上で「友だち」になる必要があるため、SNS上でつながりをもてる
・対面で合わずとも渡せるため、コロナの感染防止につながる など

キャッシュレス化することにより、親子でデジタル上の入出金を把握できるため、お金の使い方や管理のしかたを学べるという教育上のメリットもあります。

また多くのキャッシュレスサービスでは、アプリ上で「友だち」にならないと送金ができないため(LINE Payなど)、お年玉をきっかけに親戚同士の繫がりをSNS上で深められるのもメリットといえます。

デメリット

<キャッシュレス化するデメリット>
・目に見える形ではなくなるため、お金のありがたみや価値が伝わりにくい
・お年玉をもらった自覚がなく、使い過ぎてしまうこともある、浪費癖がつく
・データとして履歴に残るため、「今年はお年玉を貰ってない」、「今年はお年玉の額が減った」などをシビアにみられやすくなる
・お正月の対面でのふれあいが希薄になる
・SNS上でつながりを持つことになる など

デジタル上の送金となると、お金のありがたみを感じにくくなり、「お年玉」という催しの情調や文化としての意味も薄れてしまうデメリットがあります。

また、前述したように送金するにはアプリ上でつながりをもつ必要があるため、それが原因で逆に人間関係のストレスやトラブルを生む恐れもあります。

みんなが考えるお年玉の相場感

畳の部屋でお年玉を手渡す(手元の画像)
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大手不動産メディア「at home」が全国20~59歳の男女516名を対象に行った「お年玉をあげるとしたらいくらが妥当か」のアンケートでは次のような結果が出ています。

<お年玉はいくらが妥当かのアンケート結果>
未就学児・・・1000円台が最多回答(44.2%)
小学生・・・3000円台が最多回答(38.2%)
中学生・・・5000円台が最多回答(51.4%)
高校生・・・5000円台が最多回答(42.2%)
大学生・・・1万円台が最多回答(58.5%)
出典:アットホームボックス調べ

このように子供の年齢層が上がるに比例して、お年玉の妥当額も増えている傾向がうかがえます。

高校生の場合は年齢的に判断がむずかしいようで、5000円台が42.2%と最多回答ではありますが、1万円台と回答する人も41.5%おり、おおよそ意見は半々に分かれています。

お年玉をLINE Payで送金する方法

最後に「LINE Pay」を使ったお年玉の送金方法を解説していきます。

<LINE Payでの送金の流れ>
1.お年玉をあげる相手を「友だち」として登録する
2.ホーム画面から「ウォレット」→「送金」をタップ
3.「友だちを選択」の画面で、お年玉をあげる相手を選択
4.送金額の欄に、あげるお年玉の額を入力し、「次へ」をタップ
5.メッセージとカードを設定して、「次へ」をタップ
6.パスワード認証もしくは生体認証を行う
7.「送信が完了しました。変更が反映されるまでしばらく時間がかかることがあります。」の確認画面で「確認」をタップ
8.送金完了

LINE Payでは前提として、お年玉を送る相手を「友だち」として登録する必要があります。

また、残高を越える送金は行えないため、残高が不足している場合は送信前にチャージする必要があります(オートチャージを有効としている場合でも送金時にオートチャージはされません)。

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以上、お年玉とキャッスレスについてご紹介しました。
新型コロナウィルスが問題化している現在においては、離れた場所からキャッシュレスでお年玉をあげることは、感染防止の観点からみても大きなメリットとなります。
デジタルなやり取りになると味気ない部分もありますが、コロナがひと段落するまではキャッシュレスという方向で考えてみるのもよいかもしれません。