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住宅購入したばかり、3人目生むなら家計の備えはどうすべき?/30代女性相談

FPにききたいお金のこと 権藤 知弘

住宅購入したばかり、3人目生むなら家計の備えはどうすべき?/30代女性相談

30代女性Eさんの相談

5人家族
【画像出典元】「stock.adobe.com/spass」

現在共働きで、2歳と1歳の子供がいます。最近、家を建てて、住宅ローンを支払い中です。年収は2人で500万円ほどです。子供用に月に2万円の保険に加入し、児童手当・お祝いなどは全額貯金をしています。教育費などお金の不安はありますが、近い将来、3人目を希望しています。そうすると、さらなる教育費や車の買い替え、生活費の増加が見込まれますが、今それに備えてできることはありますか?

人生の三大支出から考えてみましょう。

とってもにぎやかで楽しそうな光景が目に浮かびます。
今後、3人目を希望されているということで、お金の備えをどうするかについて考えていきましょう。

お子さんの教育費、賃貸でも持ち家でも必要な住居費、老後の資金。この3つのお金を人生の三大支出と呼びます。この中でも教育費はEさんのご家庭で特に関心がある分野でしょう。

・教育費
文部科学省が実施した平成30年度子供の学習費調査から見てみます。

 
文部科学省:
https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf

学校に納めるお金よりも、学外活動費(習い事など)の費用が多いことが特徴です。また高校以降、私立に進学すると100万円/年ぐらいの学費も珍しくありません。
大学の学費は、私立文科系学部が4年間で400万円~450万円程度、理系で500万円~600万円程度といわれています。

これらを見ると、高校まで公立に通い、大学は私立というコースで約1000万円、高校から私立だと1200万円程度の教育費が必要です。

  家族のライフプランを作る

さて教育費のおおよそのイメージは浮かんだでしょうか?
浮かんだところで家族のライフプランを作りましょう。

 
日本FP協会:https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/

家族の年齢、収入、支出を一覧にすることで貯蓄の増減が分かります。また「◯◯年後に教育費のピークがくる」「定年の時に△△万円の貯金がある(ない)」などの見通しがつきます。計画せずに心配するよりも、一覧にして夫婦でどうするかを考えることで解決策も見えてきます。Eさんの家庭であれば5人家族のライフプランを作ることで今のままで良いのかどうかが見えてきそうです。

今からできる準備はどんなこと?

【画像出典元】「stock.adobe.com/takasu」

5人家族で暮らしていくには、どのような準備が必要でしょうか?

ライフプランを作る

まずはライフプランを作り、収支の全体像をイメージしましょう。ライフプランを作ることで夫婦の働き方、今後の子育てについてもお互いの理解が深まるのではないでしょうか。

家計簿アプリを活用する

 Eさんの家庭では家計簿をつけているでしょうか?
もし、まだつけていなければ、つけることをおススメします。家計簿は「1円単位で、数字が合わないとダメ」というものではありません。どちらかというと「貯金など将来に回すお金を先取りし、残ったお金をどうやりくりするか?今月使えるお金はどれぐらいか?」を把握するためのものです。

最近は夫婦でデータを共有できるスマホの家計簿アプリも充実しています。ぜひ活用してみましょう。もう一つのポイントは、月に1回で構わないので、家計簿を使って夫婦でお金の話をする時間をとることです。Eさんご夫婦の家庭をどのように経営していくか、夫婦で話すことが重要です。

お財布を3つに分ける

  • 生活費口座 

毎月の生活費を出し入れする口座。住宅ローンの返済分も含め、生活費の3~6カ月分を入れておく。冠婚葬祭や急な出費などもここから出金する。

  • 定期口座  

自動車税や固定資産税、車の買い替え資金、長期休みの旅行用のレジャー費など使用用途や金額、今後2~3年の間で使う時期が分かっているものを定期預金や個人向け国債などで貯めておく。(殖やすことよりも貯めること・減らさないを重視する)

  • 運用口座  

上記の二つ以外ですぐに使わない資金を運用に回す。お子さんのための貯金も、リスクが低めのバランス型投資信託などを使い、つみたて投資で運用するのはいかがでしょうか?お子さんの年齢が2歳と1歳ということですので10~15年の運用期間が使えます。そうすれば学資保険よりも多めの金額が期待できます。また老後資金など、長期的な視点で必要なお金も運用を取り入れることで、Eさん夫婦の老後2000万円問題にも対応できるでしょう。

使う目的によってお財布を分けることで管理がしやすくなります。

まとめ

繰り返しになりますが、今後の生活スタイルを考える上でもまずは家族のライフプランを作ってみることをおススメします。ライフプランを作ることで「今のままで大丈夫かな?なにか変えた方がいいかな?」という見通しがつきます。そうすることで、より安心して子育てができるでしょう。にぎやかなご家庭を作ってくださいね。

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