さて!?ステルス戦略爆撃機はおいくらか!?
監修・ライター
武器が高騰する理由を考えてみた。
ロシアがウクライナに侵攻した。第三次世界大戦勃発か!?昨今のニュースは、コロナ禍よりも、きな臭い話題が優先されている。頭でっかちのワタシ(中村修治)など、世界の有事に無力である。情けない。
しかし、できる限りわかりやすい理屈で、戦争反対を叫びたいと思う。
ステルス戦略爆撃機はたった1機で2000億円以上!!
現在、世界一高価な飛行機は「ノースロップ・グラマンB-2」。アメリカ空軍のステルス戦略爆撃機である。1機だけで20億ドル以上と言われている。日本円で2000億円以上!?福岡市の市税収入は、年間で約3500億円。福岡市民150 万人の総予算の60%がステルス爆撃機1機の購入で消えるわけである。
では、原子爆弾はどうだろう!?国際平和拠点ひろしまのサイトには、次のような表記がある。
“アメリカが原子爆弾を開発・製造した費用は20億ドルと言われています。アメリカが広島に原子爆弾を投下した理由の一つとして,20億ドルかかった原子爆弾が戦争を終結したということをアメリカ国内向けに示す必要があったと言われています。”
引用元:国際平和拠点ひろしま
ステルス戦略爆撃機も、原子爆弾も、そのひとつが2000億円を超える買い物なのである。国家戦略に直結する武器市場は、高騰するばかりだ。
えっ!?地雷は、たったの300円から!?
世界には、今も6000万~7000万個の地雷が埋設されていると言われている。その値段は、1個が300円から高くても3000円くらい。安価で流通しやすいために、なんと約2億3000万個もの地雷が貯蔵されているらしい。
ひとつが2000億円を超える原子爆弾やステルス戦略爆撃機は、国家間の取引きに活用される。一方、たった300円の地雷が世界のいたる場所で、今日も人の命を奪っている現実がある。「ノースロップ・グラマンB-2」を12機購入する費用で、全世界78億人にひとつの地雷を配布できる。人の命を盾にした“武器格差”が“国家間の分断”を激しくしているのが現代社会である。
スマート武器市場が高騰する理由は!?
ステルス戦略爆撃機の他にも、空対地ミサイル、地対空ミサイル、センサー融合兵器、直接エネルギー兵器、電磁パルス兵器、スマート爆弾、精密砲弾、スマート弾などの“スマートウェポン”は、国境を越えた安全保障と国家間交渉のために利用される。武器としての精度が高いほど、その交渉時の威力は、大きい。国家間の駆け引きが激しくなるほど、スマート武器市場は、需要が高まり高騰する。
例えば、消防車が1台1億円だったとしても、火事から1人の命を救ったとしたなら元はとれる。公共事業とか防災のための費用とは、そんな大局の中で決められるべきものである。そういう買い物ができるのが国家である。
では、同じ理屈で戦闘機を買うべきなのか?国防だから、それも当然のことなのか?戦闘機は、何百人もの命を救う代わりに、数千人もの命を奪う可能性を秘めている。
目の前で敵国の戦闘機に娘たちが撃ち殺されたら、ワタシは、自国の戦士となって敵国の誰かを撃ち殺しに行くのか?きっと行く。この命を捨てる。戦闘機に乗れなかったら、戦士に熱いエールを送ってしまう。ワタシは、そんなに強い人間ではない。
だから戦争は、絶対にダメなのである。人間の強さではなく、弱さが露呈するから悲惨なのである。弱い人間が、強がるのが戦争の結果である。国防の大義による戦争が国を強くするなんてあり得ない。
結局、
2000億円のステルス戦略爆撃機と亡くなるのも、
たった300円の地雷で命を落とすのも、
今日を生きている弱い1人の人間である。
人間は、それほど強くもないし、馬鹿でもないと信じたい。