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働くママが直面した育児×仕事の難しさ。両立のコツは?

経済とお金のはなし 織瀬 ゆり

働くママが直面した育児×仕事の難しさ。両立のコツは?

【画像出典元】「stock.adobe.com/JenkoAtaman」

私はいま、未就学児の子供を2人育てる傍らで、フリーのライターとして活動しています。昨今ではリモートワークや在宅勤務制度を導入する会社も増えつつあり、在宅での仕事を検討されている方も多いかもしれません。

ライターとして仕事を始めた当時、私は「家にいながら仕事ができれば家事と育児との両立もしやすいのではないか」と考えていました。しかし、現実はそんなに甘くなかったのです。子育てと仕事の両立は自分が考えていたよりもずっと過酷であり、頭を抱えた回数も一度や二度ではありません。

今回の記事ではこれから育児と仕事を両立する日々が待っている方に向けて、私がこれまで工夫してきたことを中心にご紹介します。

私が直面した育児×仕事の難しさ

育児と仕事を両立する難しさとして、「予測不能なトラブルが突然起こる」頻度が高いことが挙げられます。ここでは実際に私が経験したトラブルをいくつか取り上げてみました。

突然子供が体調を崩す

午後に取材の仕事が入っていた日の朝、突然息子が発熱したことがありました。転勤族で両親・義両親ともに遠方に住んでいるほか、発熱した息子を友人に預けるわけにもいかず、とても焦ったことを覚えています。

病児保育を利用しようと考えましたが、夫が午後の仕事を在宅ワークに切り替えてくれたため、無事に取材を終えることできました。

この一件に限らず、特に子供が小さいうちは前触れなく急に体調を崩すケースがほとんどです。兄弟がいれば順番に体調を崩すことも多く、最悪の場合は自分の体調に影響がでることも少なくありません。日頃から仕事には余裕をもったスケジュールを組んでおくことが大切です。

コロナ等で保育園が休園になる

ここ1~2年は、コロナの感染拡大によって保育園が休園になってしまうことも何度かありました。長ければ1週間ほど休園になることもあり、遊びたくて仕方のない子供が2人いる状態で仕事をすることが非常に困難だったのは言うまでもありません。

年中の娘は数時間であれば待っていてくれるものの、まだ3歳になったばかりの息子は理解できず、日中はほとんど仕事ができませんでした。朝子供たちが起きる前に起きて仕事をする、ママ友に少し子供を見ててもらうことで時間を確保していました。

仕事が詰まっている日にお迎え要請がくる

子供の体調不良と少し似ていますが、朝元気に送り出したにもかかわらず何らかの理由で保育園からお迎え要請がくることもあります。我が家の場合は夫が営業職で日中遠方にいることが多く、基本的に私がお迎えに行かなければなりません。

こうしたときに慌てなくて済むように仕事の量を調整しておくことはもちろん、外で働いている場合には職場の理解を得ておくことが大切です。

仕事と家事・育児を両立させるコツ(仕事編)

寝ている子供とパソコンに向かう母親
【画像出典元】「Regina Burganova/Shutterstock.com」

これまでの経験から、実際に私が実践している仕事と家事・育児を両立するためのコツをいくつか紹介します。フリーライターという少々特殊な職業ということもあって、全てが参考にならないかもしれませんが、少しでもヒントが得られれば幸いです。

すきま時間や朝の時間を活用する

子供がまだ小さければ、お昼の後の昼寝時間を活用して仕事を進められます。前日までにその日やることの棚卸しを済ませ、タスクを明確にしておきましょう。すきま時間で「すべきこと」と「やりたいこと」を挙げたうえで、優先順位をつけることが大切です。

また、すきま時間で終わりきらないタスクがある場合は、朝活をするのもおすすめです。私の場合は朝4時から5時の間に起きて白湯を飲み、軽いストレッチをしたあとにパソコンに向かっています。私自身、決して早起きが得意なわけではありませんが「おこしてME」といったアプリを活用して、朝活に励んでいます。

周囲の人の協力を借りる

頼れる親や親族が近くに住んでいる場合、必要に応じて手伝ってもらうのもよいでしょう。私のように転勤族であるほか、両親や義両親を頼ることが難しい場合は近くに頼れるママ友を見つけておくことをおすすめします。ママ友ありきで考えてはいけませんが、私も緊急時には何度か助けてもらったことがあり、感謝しています。

また、病児保育をはじめ、市や民間の子育て支援サービス(預かりサービス)を利用するのもおすすめです。場所によっては当日予約を受け付けているところもあるので、あらかじめ調べておくといざという時に役立ちます。

仕事と家事・育児を両立させるコツ(家庭編)

食器を片付ける女性
【画像出典元】「stock.adobe.com/Drobot Dean」

完璧な家事を求めない

仕事も家事も育児も、全てを完璧にこなそうとすると心が疲れてしまいます。1人ですべてを抱え込む必要はなく、特に家事に関してはできるだけ手を抜けるような工夫をしましょう。たとえば、以下のような時短家電がおすすめです。

  • ブラーバ(水拭きロボット)
  • ルンバ
  • ホットクック(自動調理鍋)
  • 食器洗浄機 など

ブラーバやホットクックは実際に私も活用していますが、家事にかかる時間が減るだけでいくらか心にゆとりができるように感じています。また、食材の宅配サービスを活用するのもよいでしょう。オイシックスやぱくもぐなどのサービスを、必要に応じて利用するようにしています。

パートナーの理解を得る

在宅ワークということもあり、当初はなかなか夫に仕事の忙しさを理解してもらうことができませんでした。しかし、こまめに自分の状況を伝え、仕事内容についてもシェアすることで締め切り前の忙しさを理解してもらえたような気がしています。

夫はカレンダー通りの休みということもあり、どうしても仕事が終わりきらなかった週は土日に時間をもらうことも少なくありません。とはいえ、休みの日は夫も疲れているため、助け合えるところは助け合いながらお互いに工夫してやりくりしています。

特に在宅で仕事をしている場合、忙しさが相手に伝わりづらいといった側面があります。自分の仕事がどういう状況なのかこまめに伝えるほか、どのぐらいの時間があれば作業が終わるのか具体的に伝えることも大切です。

子供と過ごす時間を決める

平日は家事に仕事に忙しく、なかなか子供とゆっくり向き合う時間を取ることが難しいかもしれません。そのため、寝る前に絵本を読み聞かせる時間を確保する、家事の手をとめて話を聞く時間を設けるなど、子供と過ごす時間をあらかじめ決めておくとよいでしょう。意識して時間を確保することで、子供に対する罪悪感がいくらか軽減されるはずです。

まとめ

今回の記事では子育てと仕事を両立するための工夫について、実体験をもとにお伝えしました。最近ではフルリモート制や裁量労働制を導入している企業も増えているほか、会社として働くママに寄り添う制度を整えているところも多く見受けられます。これから職を探そうとしている人は、そうした職場を意識して探すのもよいかもしれません。

また、子育てと仕事の両立は決して簡単なことではありません。どうしても自分のケアが後回しとなり、疲れが溜まりがちです。ときには意識してひとりの時間を作るようにするほか、プチ贅沢をするのもよいでしょう。

自分の機嫌も上手に取りながら、子育てと仕事の両立をしていくことが大切です。