お金

独立2年超で“年収1000万を達成した”私が気づいちゃったこと

「お金0.2から2.0まで」新しい経済のルールと生き方を考える 中村 修治

独立2年超で“年収1000万を達成した”私が気づいちゃったこと

【画像出典元】「deagreez-adobestock.com」

独立した当初、ワタシ(中村修治)には、お金がなかった。
起業した翌年(1995年)に生まれた長女の出産費用は、カードローンで捻出。師匠から「独立するのであれば今の給料の3倍稼げ!」とアドバイスを受けた。
ちょうど1000万円くらいだなぁという漠然とした目標は早々と達成したけど!?カードローンで産まれた長女も、この夏に結婚する。
そろそろ、いろいろ、せきららに、後進のためにぶっちゃけておく。笑

サラリーマン時代の給料の3倍じゃ全然足りない‼

独立する際に、どうしても数カ月の見込みが立たなくて、たった一度だけ、失業保険の手続きをしに行ったことがある。窓口の対応に、二度と行くものかと決意した。その時の憤りが、失業保険も手にせず自立できた推進力となった。

前職を辞めるときに「福岡じゃプランナーで食っていけないよ」と嫌味のように釘を刺された。悔しかったが、その場で怒るのではなく、いつか給料の3倍(会社を辞めたころの年収は約300万円)稼いで、優雅な生活を送ってやればいい。1000万円稼いで、優雅に生きることこそが最良の復讐であると考えた。

そうしてなんとかかんとか独立して2年を過ぎて1000万円は達成した。クリエイティブ系のフリーランスのいっちょまえ基準が「自力で月100万円の利益を出すこと」ちゅうのは、決して嘘ではない。

なのに、全然、豊かではないのだ。
お給料のからくりは、独立してみるとわかる。
税金、社会保険、年金、家賃、光熱費、交際費・・・出ていくものばかり。
給料の3倍=1000万円の3分の2は、よくわからない内に消える。
「独立するのであれば今の給料の3倍稼げ!」の本意は、給料の3倍稼いでおかないと、サラリーマン時代と同じ生活はできないよってことだったと知ることになった。

給料の10倍稼いでやっと代表取締役社長だ!!

良いトンカツ定食なら、毎日食いに行ける。そのくらいの身の丈にあった贅沢ができるようになったのは「給料の10倍」稼げるようになってからだ。

個人の純粋な年収を1000万円確保した上で、その他の諸経費に1000万円が使えるようになれるのは、毎月の利益が200万円を超えるようになってから。売上ベースで考えると3000万円は必要となる。そうしてやっと、次のことが考えられる。スタッフの雇用も考えられる。代表取締役社長なんて言えるのは、給料の10倍稼げるようになってからである。

このくらいになると税金をちゃんと納めなくてはいけないという気持ちにもなる。決算のたびに、暗い気持ちになるのだけれど、納税という義務を果たさなきゃ、政治に文句を言う権利もないと知る。そして、税務署さんとかと渡り合うことにもなる。そうやって、この社会の矛盾にも余計なことを言えるようになるのである。

この国は、勝手に裕福になる時代を生きてきた人たちが権力を持ち過ぎている。再配分という水の汲み上げが必要な時代に、勝手に水は流れてくるもんだという前提で政策が決められてしまっていることへの憤りを感じる。

“いつでも時間を空けますよ”と言える幸せ!!

金融商品を買ったり、不動産に投資したり、そんな余剰な資金は皆無だが、Amazonで書籍を買うときは、ほぼ値段を見ずにポチりとできる。高級そうな鮨屋のカウンターで料金を見ずに追加注文できる。誰かれと平気で奢れるくらいには豊かになった。それくらいでちょうどいい。

給料の10倍を稼ぐために、目一杯、時間を使った。
昼も夜も、関係なく。
ワタシの才能の9割は、体力である。

そうして、いま最高の贅沢は“いつでも時間を空けますよ”って言えることである。給料の10倍を稼げるようになると、自分の時間を自分でコントロールできるようになるということである。

なんとか首が締まらない程度には、お金がまわる。
“いつでも時間を空けますよ”と言えるようになる。
そんな、そこそこの心地よさこそ、フリーランス同然のワタシが“年収1000万を達成して”気づいちゃったことである。