お金

老人ホームの費用相場は?施設によってどのくらい違うの?

ためる

老人ホームの費用相場は?施設によってどのくらい違うの?

【画像出典元】「Faizni Faiz-adobestock.com」

自分たちの老後や親の介護のことを考え、「老人ホームっていくらかかるの?」と考えたことがある人はきっと多いはず。そこで今回は、老人ホームなどの施設に入居した場合の費用相場、その内訳、サービスなど、事前に知っておきたい基礎知識を解説します。

老人ホームって?どんな種類があるの?

老人ホーム
【画像出典元】「Photo AC」

老人ホームとは、自宅での生活が難しい高齢者が入居する施設の総称です。今はまだ体は動くものの将来を見越して入る施設、介護・療養が必要な人のための施設と、いろいろな種類の老人ホームがあります。

このような老人ホームは、公的なものと民間のものがあり、一般的に下記のように分けられます。

公的施設

・特別養護老人ホーム
入居条件:65歳以上、要介護3以上
サービス内容:介護、生活支援、医療的ケア、機能訓練など

・介護老人保健施設
入居条件:65歳以上、要介護1以上
サービス内容:介護、生活支援など

民間施設

・グループホーム
入居条件:65歳以上、要介護1以上
サービス内容:介護、生活支援、医療的ケアなど

・有料老人ホーム(住宅型、介護付、健康型の3つがある)
入居条件:一般的に60歳以上
サービス内容:自立した生活、外部の介護サービスを利用した生活をしながら、生活支援、食事などを受けられる。介護付の場合は医療的ケア、健康管理、機能訓練も。

・サービス付き高齢者向け住宅
入居条件:65歳以上、要支援2または要介護1以上
サービス内容:自立した生活、もしくは外部の介護サービスを利用した生活をしながら、安否確認や生活相談ができる

老人ホームの費用相場は?

老人ホーム
【画像出典元】「jaturonoofer-adobestock.com」 

老人ホームを利用する際にかかる費用には、入居一時金と月額費用があります。入居一時金とは、一定期間の家賃を前払いすることをいいます。入居時に一定期間分まとめて支払うことで月額費用を抑えることができます。また月額費用には、施設の管理費や食費、水道光熱費などが含まれます。各施設別の費用相場は下記の通りです。(参考:みんなの介護)

・特別養護老人ホーム
入居一時金:0円
月額費用:5万~15万円

・介護老人保健施設
入居一時金:0円
月額費用:9万~15万円

・グループホーム
入居一時金: 15万円
月額費用:14.3万~14.6万円

・有料老人ホーム
入居一時金:6万円(住宅型)、30万円(介護付)、0~数千万円(健康型)
月額費用:9.6~16.3万円(住宅型)、15.7~28.6 万円(介護付)、12~40 万円(健康型)

・サービス付き高齢者向け住宅
入居一時金:10.5万円
月額費用:14.7万円

施設の種類によって、費用の相場は大きく変わります。特に民間施設は、設備や立地、スタッフの配置人数などが充実している施設ほど、高くなる傾向にあります。

参考:みんなの介護

介護保険サービスを利用したら負担が軽くなる!

負担減のイメージ
【画像出典元】「ELUTAS-adobestock.com」 

介護保険サービスは、要介護認定で要支援または要介護と判定された65歳以上の人が、自己負担額1割で利用できるサービスです。入浴、排せつ、食事の介助などが介護保険の対象であり、1万円のサービスを受けた場合、実際に支払う額は1000円となります。※一定以上の所得がある場合は2割または3割です。

ただし、老人ホームで介護サービスを受ける場合、居住費や食費、日常生活費といった費用は介護保険の適用範囲外です。前述したように、施設によって月額費用は大きく異なり、また多床室(相部屋)と個室によっても異なります。月額費用の内訳を次で見ていきましょう。

介護施設の月額利用料内訳

特別養護老人ホーム利用、要介護5で、多床室(相部屋)と個室での目安は以下の通りです。

・多床室
施設サービス費の1割:2万5200円
居住費:2万5650円
食費:4万3350円
日常生活費:1万円
合計:10万4200円

・個室
施設サービス費の1割:2万7900円
居住費:6万180円
食費:4万3350円
日常生活費:1万円
合計:14万1430円

ちなみに要介護5とは、生活のすべてにおいて介護が必要な状態なこと。もし要介護5で5年入居した場合、多床室で625万2000円、個室で848万5800円となります。

参考:厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索「サービスにかかる利用料

介護施設の価格は、施設の種類、要介護認定かどうかで大きく異なってきます。どんな施設に入りたいのか、費用はどれくらいなのかを考慮して、老後資金の計画を立てるとよいでしょう。老後をどんなふうに暮らしたいのか、しっかり考えてみてくださいね。