「今話題の仮想通貨って何?」消費者のためのわかりやすいFinTech(フィンテック)第6回
みなさんはビットコインという言葉を耳にしたことはありますか? 今、円やドルに代わる通貨として脚光を浴び、いろいろな場所で決済に使えるようになっているビットコインは、仮想通貨と呼ばれるもののひとつです。今回はこの仮想通貨の基本についてご説明いたします。
仮想通貨とはどういうもの?お金とは違うの?
普段みなさんが使っているお金は日本円ですね。これは、日本という国が管理し価値を保証しているお金です。日本に信用があるため、日本円に価値が生まれ、ドルやユーロなどの世界各地のお金と両替ができます。
そのドルやユーロもそれぞれの国家や連合体が管理し価値を保証しているお金です。
このように、お金が価値を持つのはその通貨を発行している国が保証しているからなのですが、仮想通貨は国ではなくブロックチェーン(ブロックチェーンについては別の回で詳しくご説明します)というITテクノロジーで管理する新しい形の通貨です。
そのため、暗号通貨やデジタル通貨と呼ばれることもあります。紙幣や硬貨などを持たず、デジタルの世界で完結している通貨であるため、すべての取引はネットワーク上で行われる点が特徴です。
現在、仮想通貨の中ではビットコインが最もメジャーですが、ビットコインを使った買い物や送金などが日本でも徐々に広がりを見せています。
取引には本人確認が義務付けられている
ビットコインを入手するには、外貨預金や株式取引と同じように仮想通貨取引所に口座を開設する必要があります。
日本には現在いくつかの取引所があり、どの取引所も口座開設は無料なので気軽に申し込みができます。ただし、ビットコインはほぼすべての取引所で扱っていますが、対応言語や扱っている仮想通貨の種類、手数料などは取引所によって違いがあるので注意してください。
なお、法律により口座開設の際には本人確認が義務付けられているため、本人確認のためのプロセスが必要となり取引開始までに1週間程度かかる場合があります。
口座を開設すれば、日本円でビットコインを購入したり、そのビットコインで買い物をしたり、海外への送金をしたりすることができるようになります。また、ビットコインには相場があり、投資的な売買も可能です。
さまざまな取引で仮想通貨が貯まることも!?
ビットコインを保有することで決済方法の選択肢が広がります。飲食店やECサイトなどでは、ビットコインでの決済サービスが徐々に導入され、たとえばビックカメラではビットコインによる支払いが可能となりました。海外でショッピングする際には、ビットコインで支払うことで為替変動を気にする必要がなくなります。
2020年に向け予想される訪日客の増加とともに、ビットコインによる決済可能サービスも今後ますます広がり、より身近になっていくことが予想されています。
また、前回のテーマであったポイントサービスの一環として、ポイントの代わりにビットコインを付与するサービスも増えてきました。例えば大手取引所のbitFlyerでは、楽天市場やZOZOTOWNで買い物をするとビットコインがもらえるサービスを行っており、普段の買い物をすると自動的にビットコインが貯まるようになっています。
仮想通貨は今や一つの通貨として認識されはじめています。ポイントと同じように貯めたり使ったりすることで、ちょっとお得に毎日の生活を送ることも可能です。
まずは口座開設し、正しく仮想通貨を理解してみることから始めてはいかがでしょうか。