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アメリカの辺境地「マーファ」が人気。観光客が押し寄せる背景とは

ふらっと海外女子旅 下川 マイ子

アメリカの辺境地「マーファ」が人気。観光客が押し寄せる背景とは

目次

海外旅行する際は「LCCで手頃にさくっとアジア旅行♪」という人も多いはず。海外旅行好きのわたしも、暇と軍資金さえあれば近場にふらり出かけることが多いです。

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ところが! 今回はちょっと違いますよ~。
昨年、カメラマンの友人から「アメリカのMARFA(マーファ)っていう町がめちゃくちゃ面白いらしい! 一緒に行ってみない?」とお誘いを受けたのがことの始まり。最初は「マーファってどこ?」と地名にピンとこなくて、ネット検索(Instagramでも#marfaをチェック!)してみたところ、町全体がアートやデザインに対する感度が高いこと……!!! 一言でわかりやすく伝えると「田舎なのにおしゃれ」(笑)。

とはいえ、マーファは「陸の孤島」と呼ばれるほどアクセスが悪いんです。そもそも九州からNYやLAなどメジャーな土地へ渡るのでさえ結構大ごとなのに、ましてや超辺ぴな「陸の孤島」に行けるの!??? 
しかし私の旅行における座右の銘は〈今しか行けない!〉。この先自分に何があるか、その地で何が起きるか、予想だにしないことが突然起きる世の中。「行けるときに行っとこ!」精神でエイッと自ら背中を押し、アーティスティックでおしゃれな街、マーファへ行くことにしたのです!

陸の孤島、MARFA(マーファ)ってどんな町?

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マーファは、アメリカ南部・テキサス州の砂漠の真ん中にある小さな町。車で30分ドライブすれば、街を一周できます。そんな砂漠に囲まれたスモールタウン・マーファに、今海外から多くの観光客が訪れているのです! その目的が街のあちこちに点在するアート鑑賞。

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砂漠の中にぽつんと佇む、アート作品「PRADA MARFA(プラダ マーファ)」。

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ミニマム・アートの巨匠、Donald Judd(ドナルド・ジャッド)氏の美術館とスタジオ。

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他にも個人が主宰するアートギャラリーがたくさん。

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そして、高感度なセレクトショップも! 控えめな外観と違って、ディスプレーやアイテムがおしゃれで「ここにしかない」と思わせるラインナップ。長閑な田舎に、質の高いギャラリーやショップ。このギャップに驚かされるし、そんな感激と刺激にいくつも出会えるんです。

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奇をてらわず、ストレートに文字が飛び込んでくるかっこい外観。奥の建物はオーガニックのスーパーマーケットです。こんなお店が狭い範囲でひしめき合っているのがマーファ!

九州からマーファに行くためには? 初めての海外運転は、荒野だった!

まずは、マーファへ行くためのエアー確保を。日本人にとってマイナーな観光地なので、ネット検索しても旅行情報はそれほど出てきません。それが九州・福岡発であれば尚のこと。

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マーファの最寄りの空港は、エル・パソ国際空港か、ミッドランド国際空港。どちらも日本から直行便がないので、アメリカのハブ空港から国内移動が必要。最も効率的なルートが、以下の2択。
・福岡→東京→ロサンゼルス→エル・パソ
・福岡→東京→サンフランシスコ→ミッドランド
スムーズに行っても最低2回は乗り継ぎとなります。 

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今回私たちは、帰りにLAに立ち寄るプランで、LA経由のエル・パソ着をセレクトしました。福岡からエル・パソまでのひと綴りのエアーはないので、福岡~東京間を往路スカイマークと復路ジェットスター(計2万円アンダー)、東京~LA間の往復をアメリカン航空(約9万円)、LA~エル・パソ間の国内移動をアメリカン航空(3万円)でゲットしました。飛行機代は計14万円ほど。

ちなみにLAは、同じ航空会社を使った乗り継ぎであっても、それが国内移動であっても、トランジットでは預け荷物を一度受け取って、再度チェックインしなければならないという特殊なルール。再チェックインが手間だけど、「荷物の紛失」問題がないので、まあいいかな。ただし、作業的に時間がかかるので、くれぐれもLAのトランジットは2時間以上余裕を持たせて!

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福岡を発って22時間。やっとエル・パソに着いたかと思えば、ここからが最後の砦。荒野の長距離ドライブです! 最寄りのエル・パソ国際空港からマーファまでは、車で3時間の距離。そう、マーファは車でじゃないと行けないのです。レンタカーはExpediaで予約。安心を求めて一番評価が高く、国際免許が不要なHertz(ハーツ)にしました!

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空港のあるエル・パソはまだ都会で、大型ショッピングセンターや大手のチェーン店も多数。
都心を離れ、車で15分ほどの通り道に伝道所(ミッショントレイル)があったのでピットイン。白塗りのシンプルな佇まい、中の素朴な装飾がとっても可愛い! メキシコが近いからか、墓地も色鮮やかで絵になる光景。

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ハイウェイに乗り、ひたすら330kmの道のりを走ります。海外で車を運転するのは初めてだったので、慣れない右側通行や、びゅんびゅん飛ばす超大型トラックにビビりまくり! 途中で運転慣れしている友人に交代してもらいました(チ~ン)。だって、バーストしたタイヤが平気で道路上に放置されてるんだもの。高速道路の障害物、怖い…!

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高速を降りると、さらに長閑さが増して、ただただまーっすぐ伸びる道が延々。周りは荒野。お店も民家も全然ない、いるのは野生のウサギ。ああ、非日常の世界に来たんだなぁと感じました。目的地までの道のりが遠いほど、思い出も感慨深さも募るもの。

マーファといえばここ! 絶対に見逃せない「PRADA MARFA」

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エル・パソ国際空港から車でマーファへ向かう際、マーファ入り口付近で最初に目にするのがこれ! 荒涼とした砂漠地帯に突如現れる「PRADA MARFA(プラダ マーファ)」は、イタリアの高級ブランドの店舗を再現したインスタレーション作品。

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北欧出身のアート集団、Elmgreen & Dragsetが「PRADA」の公認を得て、2005年に制作された現代アートです。

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中は無人で、アイテムもずっとそのまま。ただただ「今」から朽ちていく様をアートとして表現。周りには砂漠以外の何もなく、ぽつんと静かに悠久の時間を刻んでいるのです。

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誰もいない、音もない。自然とともにゆっくり時間が流れるロケーションと、メゾンブランドの朽ちた佇まい。それでもなお美しさを醸し出す雰囲気が、生で見ると感慨深い。そしてどこか空虚で、儚げです。

最大の目的地、美術館「Chinati Foundation」。ここに行かずして日本に帰れない!

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数々の世界的クリエーターがわざわざマーファに訪れる、最大の目的が、アート界の巨匠ドナルド・ジャッド氏のアート施設。
ミニマリストのアーティストであるドナルド・ジャッド氏は、砂漠が広がるマーファの自然美に惹かれて、NYからこの地に移り住んだとか。そして、砂漠を含む陸軍基地跡の廃屋や商業施設など1.4 km²もの土地を買い取り、自身の巨大な作品を保管し、現代美術施設「Chinati Foundation(チナティ・ファンデーション)」を創設。

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「チナティ・ファンデーション」は案内人付きのガイド・ツアーがあり、フルコレクションツアー(25ドル)とセレクションツアー(20ドル)。予約不要のセルフ・ビュー(ガイドなし)もありますが、見学箇所に制限があるので、ここまでわざわざ来たからにはと、セレクションツアーをWEBで申し込み。

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陸軍基地跡の広大な倉庫に、無数に並ぶオブジェ。そして砂漠にも同じサイズの四角形のアート作品が。同じように見えて、スクエアの中の構造が一つひとつ異なり、圧倒的なスケール感!

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マーファの街中にある、ドナルド・ジャッド氏のスタジオ。

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「チナティ・ファンデーション」から車で5~10分の場所にもジャッド氏のギャラリーがあり、同じくアーティストのダン・フレイビン氏や、ジョン・チェンバレン氏の作品も展示していました。

念願の「トレーラーハウス」でヒッピー&グランピング体験を…!

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マーファ旅行の楽しみの一つに、トレーラーハウスに泊まれる宿泊施設「EL COSMICO(エル・コスミコ)」があります。
街中から車でたった3~5分離れるだけで、もうそこは砂漠。その雄大な土地に「エル・コスミコ」はあり、エントランスの目のシンボルマークがお出迎え。このネイティブな雰囲気、たまらない…!

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東京ドーム約1.8個分の敷地に、インディアン風のテント・ティーピーや、モンゴルテイストのゲル、そしてヒッピー気分を味わえるトレーラーハウスがあちこちに配されています。アメリカンサイズの大きなテントがずらっと並んでいても、そこは広大な地。まったく窮屈感はなく、むしろ自然と調和しているのです。


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このシマシマの着物風ガウンは、「エル・コスミコ」のルームウエア兼バスローブ。メキシカンカラーのガウンが珍しいし可愛い! あと意外だったのが、海外の人々(おそらく観光客)が柴犬を連れていたこと。マーファだけで4組くらい見たので、流行っているのかな?

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クリエーターやアーティスト、グランピング愛好家がこぞって訪れるのも納得! デザインセンスが良くて、佇まいそのものが本当におしゃれ。ロビーに売店があるんですが、セレクトショップ並みのラインナップ! オリジナルグッズやマーファの土産品、ライフスタイルグッズ、日用品などが所狭しと並んでいます。ヤバイくらい可愛い!!!

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私たちはトレーラーハウスのラージサイズに宿泊(1泊約1.7万円/1人約9000円)。予約は公式HPから行い、日本語対応画面だったのでスムーズでした。
車内は狭いかと思いきや、ちょうどいいコンパクト感で快適だし居心地良し♪ CHEMEXのコーヒーメーカーやふっかふかのレザーソファー、冷蔵庫やアメニティもあっていて最高すぎた……!

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夜は静かで唯一聞こえるのは、鳥の鳴き声、風の音、遠くで聞こえる貨物列車の汽笛。きれいな星空を眺めながらまったりして、大自然にどっぷり浸かって「時間よ、止まれ!」と切に願ったのでした……。


さて、次回のマーファ旅行記事・後編は、ショップあり、カフェあり、ギャラリーあり! マーファのおしゃれすぎるショッピング事情をご紹介します♪ ほんっとうにハイセンスすぎて圧倒されますよ!!!お楽しみに!

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