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日々のガソリン価格チェックで相場感を養え!【初心者株投資35話】

ドタバタ!株投資ルポ うだひろえ

日々のガソリン価格チェックで相場感を養え!【初心者株投資35話】

もう、「長引くコロナ禍」という言葉も使うのが嫌になってきたこの頃。
人間いつまでもストレス状態が続くと、感情にフタをしてしまうのだなあ、と実感しております。

日々の株チェックもそんなどんよりモード。次は日産自動車<7201>を売りたいけど、なかなか戻らないね、とだけ確認。
株主優待の割引券目的で、価格が下がっても保有し続けている飲食系のヴィア・ホールディングス<7918>も、近所の店舗では一時、週末のみ17時~20時という短縮営業を余儀なくされていて、ここの焼き鳥のファンであるわが家は心底心配しておりましたが、先日また通常営業に戻っていてほっとしつつ。

無理やりでも前を向いて気持ちをポジティブに、と思ったこともありましたが、無理して疲弊してしまっては、一時的なポジティブも泡のように消えてしまうのですよね。
だったら、低空飛行でもいいからできることをして小さな満足を積み上げていき、少しずつ浮上していくしかないのかな、というのが最近の思いです。

ガソリン価格の「入れどき」を把握したい!

ガソリンを入れる
【画像出典元】「stock.adobe.com/beeboys」

そんなわが家で、最近ホットな話題といえば、「ガソリン価格」です。
常日頃から、車での外出時にはガソリン価格をチェック。ガソリンスタンドのそばを通れば、車中からでも大きな掲示板で価格が見えますから、外出先の場所による値段の違いや、曜日やタイミングでの違い、近場のスタンドでもA店B店C店でこれだけ違う、などと家族で話をしています。子どもも巻き込んでそういった話をすることで、いわゆる「金銭教育」ができていたらいいなと思いつつ。

そんなガソリン価格は、これを書いている4/5現在、上がり続けております。先日も「そろそろガソリン入れたいけど、高いな~、もうちょっと待とう」と思っていたら、そこから下がることなく上がり続け、結局ピーク時に入れるという。そろそろ・・・と思ったあのとき入れていれば良かったという、株取引でいつも私がやってるパターンを経験しました。

私の夫(ファイナンシャルプランナー、保険会社勤務)は原油先物ETF(※)を保有しているそうで、この話題になると「原油の値段が下がっているから、ガソリン価格ももうすぐ下がるよ」などと教えてくれるのですが、これが下がった試しがない。限界まで待って、結局高いときに入れるという・・・なんなの原油価格!?となります。

※ETF・・・金融商品取引所で取引される「上場投資信託」のこと

調べてみると、ガソリン価格は毎週月曜日時点の店頭現金小売価格調査の結果が水曜日に公表されており、3月31日の発表では18週連続の価格上昇となっていました。

発表ではレギュラーガソリンで150.3円/リットル、確か2~3カ月前までは130円ほどだった気がしますので、20円も上がっていることになります。

リッター20円の違い、満タン40リットルとしたら800円も違います。わが家は月に2回ほどしか入れませんが、それでも1600円。年間2万円以上!!かなりの違いです。1円でも安い店、安いタイミングを計って必死になるのも致し方なしです。

うちの近所のとあるガソリンスタンドは土曜・日曜が安い、ということで、そこで入れるようにしていますが、考えることはみんな一緒で、土日は朝から大渋滞。そのまま順番を待ってアイドリングし、減っていくガソリン。果たしてこれでいいのかと思わなくもないです。

こうなってくると、もう少し確実に「ガソリン価格」の値動きが予測できれば、「入れどき」のジャッジも楽になるのでは?そしてその「ジャッジ」を繰り返すことは、株式の相場感を養うことができるのでは?などと考えました。

ガソリン価格の値動きを探ることは株の勉強に似ている

株の動きを楽しみにする女性
【画像出典元】「stock.adobe.com/taka」

そもそもガソリン価格は、元々の「原油価格」から、「卸価格」、「小売価格」、そしてお店によって異なる「周辺市場価格」とも言うべき調整された値付けに加え、現金払いやクレジットカード利用などの購入方法によっても支払額が変わってくるという複雑さ。

自分で判断できるのは、購入方法による支払額低減の選択として、ある程度の努力が必要なのは徹底した比較による「周辺市場価格」の把握でしょうか。これについて、わが家では「あのスタンドの週末が安い」という結論を出していますが、ここに到達するまでには数年を要しており、また新店の登場など新たな情報収集を怠ることもできず。これも株でいう「証券会社の比較(手数料の違い)」や「銘柄の情報」を勉強することに似ているように思います。

「土日が安い」理由は、平日運転しない人たちも車を出し、集中して売ることができるお店のメリットを考えれば自然なことかと思います。しかし連休初日など「放っておいても儲かる時」には価格を下げない傾向もあり、なるほど、商売のシステムを分かっていればある程度の「入れどき」は分かるように思います。

そういえば株式市場でも、連休前などは現金化をする人が増えるなど、この連載でもさまざまなアノマリーがあること取り上げてきました。心理を読むことが大事なのですね。

一方で「卸価格」や「小売価格」は、個人ではなかなか把握できず、そう簡単に変わるものでもありません。そうなるとやはりチェックすべきは「原油価格」ということになります。

はて、原油価格ってどうやって知るの?と「原油価格」でググってみますと、トップに出てきたのは「WTI原油先物価格」。これは世界の三大原油指標の1つで、世界経済の動向を占う重要な経済指標の1つなのだそうです。この「WTI原油先物価格」のチャートを見ていれば、原油価格の値動きが分かるようです。

しかしチャートはドルで表記されており、とっつきにくい。そこで証券会社のサイトで「原油」で検索してみたら、「WTI原油ETF」という、そのまんまWTI原油価格に連動したETFが出てきました。「NF原油先物」というETFは世界の原油先物を対象指数としており、しかも1株154円(4/6、9時)で10株から購入できるとのこと。勉強のために購入するのもアリかなと思えます。

このチャートを見ると、確かに原油の価格はこの6カ月で上がり続け、3月下旬には一度下がり、4月上旬にはまた上がりつつあります。しかしこれを書いている4/6にはまたガクンと下がっています。

夫の言う「(価格が)下がってるから」は3月下旬のことだったんですね。しかし4月上旬現在、まだガソリン価格は下がってない。今日だって少し下がってるけど高いままだし、どうなってるの!?と考えていると、ふと「お店のシステム」に思い当たりました。

例えばレストランで食材を仕入れて、調理して出すという流れを考えてみましょう。生鮮食品など、食材の値段は日々違いますが、お店で出す定番メニューなどの価格変動はできません。なのでできるだけ値段変動の少ない食材、保存のきく食材をストックして価格の安定を図りますよね。

それがガソリンの場合、原油価格の変動に、卸価格や小売価格の設定もあり、そしてお店の判断により変わってきます。

原油価格が高い時に仕入れられたガソリンがお店に届いてお店のタンクにストックされたら、そのガソリンは高い値付けをされて販売され、売り切るまではその値段設定だとします。すると「仕入れ」てから「販売」までのタイムラグはいかほどなのか。原油価格が3月下旬に下がったのが、ガソリン代は4月上旬でまだ下がってない。ということは、次に下がった時が原油の仕入れとガソリン代の値動きの「タイムラグ」が判明する時、なのでは!?とまで考えが至りました。

先週末のガソリン価格の低下はまだ見受けられなかったので、次の週末、そして水曜日の価格発表。楽しみになってきました!

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