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2023年終了のジュニアNISA、19歳まで売却を待つ?タイミングを教えて/40代女性相談

FPにききたいお金のこと 権藤 知弘

2023年終了のジュニアNISA、19歳まで売却を待つ?タイミングを教えて/40代女性相談

ジュニアNISAの払い出しタイミングに迷う40代女性Fさんの相談

現在子供が2人(11歳と5歳)、銀行に積立をしていますが、利息が全くつかないので、ジュニアNISAと一般NISAに加入し運用を始めました。投資信託は初めてなのですが、ジュニアNISAは子供が19歳ぎりぎりになるまで解約しない方がいいのでしょうか?タイミングが知りたいです。

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NISAのおさらい      

銀行の利息、少なくてびっくりしますよね。残念ながら貯めることはできても増やすことが期待できないのが預貯金です。「置いておくだけではもったいない」ということでNISAやジュニアNISA、つみたてNISAなどをスタートする方が増えています。今回はジュニアNISAを中心にお答えしていきます。

「◯◯NISA」という文字を目にする機会が増えましたが、実は「◯◯NISA」という商品はありません。NISAという名称は非課税口座もしくは非課税制度のことを指します。

株式・投資信託などの売買利益、投資信託の分配金や株式の配当など資産運用で得た利益には20.315%の税金が発生します。

一方で◯◯NISAと名称のついた非課税口座を通じて売買や保有すれば、その口座で得た利益などには課税されません。そのため利益全額が手元に残ります。

(例)投資信託を5万円分購入し、6万円で売却。その結果、1万円の売却益を得た場合

  • 課税口座:1万円の売却益に対して20.315%が課税され、手元に残るのは7968円
  • NISA口座:1万円の売却益への課税はなく、1万円全額手元に残る

その他にも特徴はありますが、課税されずに運用できることが最大の特徴です。

ジュニアNISAはどんな制度?

ジュニアNISA
【画像出典元】「stock.adobe.com/beeboys」

ジュニアNISAの概要をまとめてみました。

ここでのポイントは払い出し制限です。

期間が満了する前に払い出しをすると非課税扱いではなく、通常の課税口座と同じく利益に課税される点が残念なポイントでした。

ジュニアNISAは2023年で終了する

現行のジュニアNISA制度は2023年末で終了し、2024年1月以降はジュニアNISA制度が廃止(変更)されます。制度変更にともない大きく下記の点が変わります。

非課税での新規買い付けができないのは残念ですが、払い出し制限がなくなる=資産の流動性を高める=自由に使えることになりますので良い面もあります。

ただし注意点として資産の一部だけを売却することはできません。売却(現金化)する際はジュニアNISAの資産全額を売却する必要があることに注意してください。

解約を19才まで待つかどうか?

スクスク成長する子供
【画像出典元】「stock.adobe.com/Konstantin Yuganov」

お子さんが何才の時に解約するかはジュニアNISAで運用する目的によるでしょう。

将来の学費を運用して準備する場合

お子さんの学費準備に活用するのであれば、2024年以降は払い出し制限がなくなりますので解約(現金化)の時期はお子さんの学費が必要なときで良いでしょう。

ただし注意したいのは、ジュニアNISAで購入するのは株式や投資信託など資産価値が上下する金融商品だということです。学費が必要なときにマーケットが暴落してしまう可能性もあります。

基本的には短期運用よりも長期運用の方が利益を得やすいのですが、目標金額に届けば早めに売却して利益確定するという判断も重要です。

学費は準備できているので、余裕資金を非課税で運用する場合

学費ではなく余裕資金の運用目的でジュニアNISAを活用するのであれば、基本的には19才の期間満了まで保有し続けることをオススメします。

また別途ロールオーバーという仕組みを活用すれば、19才以降も運用が可能です。長期運用を前提として、仮に値下がりしても値上がりを待つことができるならば、株式などリスクの高い商品を選ぶことも選択肢に入るでしょう。

なおジュニアNISA終了後、成人するまでは非課税口座での新規買い付けはできません、運用資金を追加で投入する場合は課税口座を利用します。

まとめ

制度や使い勝手が少し独特なため、正直なところ思ったほど普及をしていないジュニアNISAですが、きちんと活用すれば非課税で運用できる未成年向け口座として使えます。

従来、学費を準備するには生命保険会社の学資保険を利用することが一般的でした。ただ残念ながら折からの低金利で学資保険を活用するメリットがなくなってしまいました。その影響もあり、投資信託の積み立てなどを活用して学費を準備するご家庭が増えています。

ただし株式や投資信託などは資産価値が上下する金融商品です。運用の目的を考えて投資する金額や金融商品を選びましょう。

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