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住宅ローン返済中に転居!家族が住んでるだけでも控除は受けられる?

そなえる 権藤 知弘

住宅ローン返済中に転居!家族が住んでるだけでも控除は受けられる?

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「FPに聞きたいお金のこと」、今回は住宅ローンと扶養について20代女性からのご相談です。仕事の都合などで転居し、単身赴任せざるを得ないケースはよくあります。ローンを支払っている持ち家に扶養する家族のみが居住する場合、住宅ローン控除は受けられるのか、といった内容です。

20代女性の相談内容

今年中古マンションを購入し、自分と母と妹が住んでいます。 母は父の扶養に入っており、父は現在車で20分ほどの会社兼自宅で祖父母と暮らしています。 妹は派遣社員で現在は父の扶養外です。 最近私が仕事の関係で引っ越し、住民票を別の県に移しました。 この場合、ローンを支払っている私が住んでいないため住宅ローン減税を受けられないことに気がつきました。 現状私が住んでいない状態で住宅ローン減税を受けることは不可能でしょうか。 また、この場合、保険料や税金等を考えると、会社員の私と自営業の父のどちらが母を扶養に入れた方がお得なのでしょうか。

住宅ローン控除を受けるための条件

住宅ローン
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 住宅ローン減税が気になるところですね。住宅ローン控除を受けるには、原則として下記の要件を満たしている必要があります。

ここからはあくまでも一般論として述べます。そのためご相談者の方に当てはまるかは不明であることはご容赦いただきたいと思います。

住宅ローンを活用して住宅を購入した後、仕事の都合などで転居せざるを得ない時があります。このような場合、3つのケースが考えられるでしょう。

1.    債務者(住宅ローン契約者)のみ転居、家族はそのまま。住民票は異動しない

よく見られる単身赴任のケースです。家族がそのまま住んでいれば、住宅ローン控除はそのまま適用されます。

2.    債務者のみ転居、家族はそのまま。住民票を異動する

相談者の方のケースです。結論としては住宅ローン控除の対象になる可能性が高いです。少し長いのですが国税庁のホームページから引用します。

国税庁は上記のように説明しています。相談者の方が転勤というやむを得ない事情で一時的に転居しているけれど、家族が引き続き住んでいるのであれば、住宅ローン控除の対象になります。なお、この場合、住宅ローン契約者の住民票の異動に関する規定はありませんので、今回のように住民票を移した場合でも適用されます。

3.    家族も含めて転居、住民票も異動する。なお住居は引き続き所有

このケースでは住宅ローン減税が適用されません。またこの場合は必ず金融機関に相談が必要です。なお、住宅取得から10年以内に転居先から戻り、住民票を戻して年末まで居住をしていれば、その年の住宅ローン控除が受けられます。

なお、家族も住まないからといって「金融機関に相談なしに持ち家を賃貸に出し、家賃収入を得る」のようなことがあった場合、住宅ローンの一括返済を求められても拒否できません。これは「住宅ローンは自家用のため低金利である」ことが前提であるためです。

お母さんの扶養について

仲の良い母と娘
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次にお母さんをどちらの扶養に入れる方が得なのかを考えてみましょう。

1.お母さんがお父さんの仕事を手伝っている

お父さんが自営業でお母さんがその仕事を手伝っているケースでは、お母さんが青色申告の専従者給与の対象者になっていることが考えられます。このようなケースでは、お母さんはお父さんの扶養には入れません。またご相談者である娘さんの扶養にも入れません。

2.    お母さんがお父さんの仕事を手伝っていない

このケースでは社会保険料の負担をどうするかが重要です。自営業の妻は国民健康保険と国民年金の保険料を納める必要があります。一方で娘さんが厚生年金に加入していれば、お母さんを社会保険上の扶養家族にできる可能性があります。もしお母さんを社会保険上の扶養家族にできればメリットは大きいでしょう。*お母さんの収入や健康保険組合の規定によります 

まとめ

住宅ローンの契約者が転勤などやむを得ない事情で一時的に引っ越しをした場合、生計を同じくする家族が引き続き居住をしていれば住宅ローン控除は適用されます。確定申告等の手続きや不明な点については税務署に確認をしましょう。

また、扶養についてはお母さんが専従者給与の対象かどうかで対応が変わります。扶養については、まずお父さんと相談をしてください。その上で相談者の方の扶養にするのであれば、お勤め先に相談が必要です。