まとまった資金がなくてもOK! 誰もが気軽に始められる「投資信託」
監修・ライター
定期預金に預けていても金利はわずかしかつかないし、これからかかる子どもの教育費や老後のことを考えると不安・・・。資金があまりなくても資産を増やす方法はないのでしょうか? 今回は、福岡銀行FC推進部主任調査役の井上広一さんに、誰もが気軽に始められる「投資信託」について教えていただきました。
そもそも投資信託ってどんなもの?
投資先には国内外の債券や株式、不動産など、さまざまなものがありますが、それらをすべて自分で理解し何に投資するかを判断するのは難しいですよね。そのため、資金を専門家に預けて、投資先やタイミングなどの判断を任せるようになりました。こうして生まれたのが投資信託です。
投資信託には「基準価額」という、株式投資の「株価」に当たるものがあります。仕組みは同じようなもので、売却時の基準価額が購入時の基準価額より上がっていれば利益となります。また、「分配金」が出る商品もありますよ。
投資のプロに任せるため、その分の手数料はかかりますが、時間がない人や投資に詳しくない人でも気軽に始めやすいというメリットがあります。
とはいえ、投資信託は、元本が保証されるものではありません。ですから、お子さんの進学費用や車を買うための頭金など、使う予定のあるお金については、預金でそのままお持ちいただくことをおすすめします。ただ、当面使う予定のないお金であれば、資金の活用方法の一つとして、投資信託を考えてみてはいかがでしょうか。
「投資信託」の運用の仕組みとは
リスクは高いがリターンも大きいものから、リスクは低いがリターンも小さいものまで、投資信託にはさまざまな商品があります。こうした商品は、銀行や証券会社などの金融機関で誰でも購入することができます。
先ほど、投資信託はプロに任せるものとお話しましたが、実際には、「銀行や証券会社」「信託銀行」「投資信託運用会社」という3つのプロが関わっています。
まず、私たちのような「銀行や証券会社」の役割は、窓口でお客様へ投資信託の商品を提案し、選んでいただいたり、購入資金をお預かりしたりすること。もちろん、お客様からのご要望に合わせて、アドバイスさせていただくこともあります。
「信託銀行」の役割は銀行でお預かりした資金を保管・管理することで、投資の専門家である「投資信託運用会社」が実際の運用を担っています。
投資をするには投資先の情報が必要不可欠ですので、投資信託運用会社のファンドマネージャーは海外も含めて投資先に出向いたり、さまざまな調査をしたりした上で、運用を行います。
投資信託をお持ちの方の中には、どの会社が運用しているのかという「投資信託運用会社」で、商品を選ぶ方もいらっしゃいます。
「投資信託商品」をどう選ぶか、気をつけるべきポイント
投資対象の組み合わせ方によって、投資信託にはいろんな商品があります。自分がどれくらいリスクを許容できるかによって商品を選んだり組み合わせたりするわけですが、なるべくリスクを低くするために、知っておきたいポイントが3点あります。
1) 投資先を分散させる
2) 長期で運用する
3) じっくり積み上げる
1)の「投資先の分散」では、いわゆるバランスファンドと呼ばれる、債券、株式、リート※1)といった各資産へバランスよく投資する商品がありますので、投資初心者の方などはそうした商品を選ぶのもいいでしょう。
2)と3)の「長期で運用する」「じっくり積み上げる」で、特に投資初心者の方におすすめしたいのは「積立投資信託」です。これは、積立定期預金のように、毎月自動的に決まった金額分、投資信託を購入するものです。この方式のメリットは、買うタイミングを分散させることでリスクを抑えられる点と、たとえ基準価額が下がっても、安い時期にたくさん購入できる点です。ちなみに、福岡銀行では月5000円から始められます。
※1)リート:投資家から集めた資金で不動産を購入して運用するもの
NISAで年間120万円までの運用なら非課税に
最後に、資産運用を考えている投資初心者にとって、とてもおトクな制度をご紹介しましょう。NISA(ニーサ)という、年間120万円までは投資信託等の投資においての売却益および分配金に税金がかからない制度です。
たとえば、年間100万円の投資をして、10万円の利益が出たとします。通常なら、20.315%の税金(復興特別所得税含む)がかかりますから、約2万円が税金として引かれることになります。しかし、NISA口座を活用して運用すると運用益は非課税となり、10万円の利益がそのまま手元に残るのです。
実際に、30~40歳代のお客様はNISAを活用して資産形成をしている方がいらっしゃいます。たとえば、積立で毎月2~3万円定期的に購入し、ボーナスが出た月には20~30万円上乗せして購入するような運用の仕方が多いようです。
ただ、NISA口座は、あらゆる金融機関を通じて1人1口座しか開設できませんし、非課税期間にも制限があります。詳しいことは私どものような金融機関にぜひお問い合わせください。
投資信託はお金に余裕があるシニア世代が運用するイメージがありましたが、NISA口座を開設して、積立形式の投資信託を始めるのは良さそうですね! また、福岡銀行では定期的に「マネーセミナー」「投信運用報告会」も行っているとのことなので、興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。
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