カクテルにスウィーツも。老舗製茶所が提案する新しい「お茶」の形
監修・ライター
Local rad things@FUKUOKAでは、
福岡ならではのイマの感覚・価値観を感じられる「ヒト・モノ・コト・トキ」に焦点を当て、福岡でぜひ体験してほしいコンテンツを紹介していきます。
合わせるということ。ブレンドとペアリングと。
今回は「茶料山科」をご紹介。場所は飲食店のひしめき合う、都会の中の郊外ともいうべき警固四角の裏手。
2023年7月にオープンしたてのこちらのお店は、『お茶のある至福の空間』をテーマにお茶に合うスウィーツやお茶カクテルなどを楽しめる、大人な隠れ家空間。
「製茶所山科」は創業70年の老舗の製茶問屋。福岡・朝倉の地で「製茶=ブレンド」という価値を軸に、九州各地のお茶を使ったオリジナルのお茶を提供している。
九州はお茶の産地ということもあり、福岡・八女や鹿児島・知覧、長崎・東彼杵などで採れた茶葉などを使い、それぞれの特徴を組み合わせることで香りや味を整えているという。
そんな製茶所山科の新たなフラッグシップショップとも言える、『お茶×スウィーツ』のお店「茶料山科」では、東京の神楽坂でスウィーツコースを提供する「VERT」田中俊大氏の監修のもと、季節のスウィーツとペアリングが楽しめるお茶やお茶のカクテルを提供(月土日祝日は限定4名の完全予約制のコースも提供)。
■お茶と季節のデザートコース(完全予約制)のメニュー例 (8月分) : 6,500円(税込) ※9月末までのオープン記念価格
限られたエリアの特級品質のものだけに許されるカテゴリである八女伝統本玉露やスパークリングティー(屋久島紅茶と白桃烏龍茶をブレンドして水出ししたものに小夏シロップを加え炭酸で割ったもの)など5種類のお茶と東京で経験を積んだ専属パティシエによるスウィーツ3品が楽しめる贅沢かつ特別な時間が楽しめるプログラム。
・サンルージュ(徳之島)
・八女伝統本玉露 きらり31(城 昌史 / 黒木町)
・茗荷(高知) / 白胡麻(ヒグチノオヤド / 喜界島) / 抹茶 おくみどり(八女)
・煎茶 つゆひかり(星野村)
・羅皇西瓜(大分) / 煎茶 つゆひかり(星野村)
・有機和紅茶(藤原園 / 屋久島) / 白桃烏龍茶(台湾) / 小夏
・白桃(山梨) / ルバーブ(長野) / 白桃烏龍茶(台湾)
・山科合組抹茶(八女 / 宇治)
・抹茶フィナンシェ(京都 / 宇治)
現代の茶室といえるような洗練された空間で、茶釜から立ちこめる湯気と、茶匠、パティシエによる手仕事を味わえる、まさにトラディショナルを昇華した、本当の意味でのモダンをこの場所で体感できる。
夏のシーズンは、メロンのパフェをはじめ、マンゴーのヴァシュラン、フレッシュなスイカを使った水羊羹など、その時々の素材を活かした提案に。水出しのお茶を使ったスパークリングカクテルとのペアリングが、夏の清涼感をぐっと際立たせる体験に。
こちらはスイカの水羊羹。果実をそのまま閉じ込めたフレッシュな甘みが、夏にぴったり。
■スウィーツ単品メニュー例
・アメリカンチェリーとブルーベリーの水羊羹、抹茶のわらび餅 : 1,500円(税込)
3層になっており、ベースの層は白餡、真ん中の層はバニラ。
※7月で終了
・いちじく(とよみつひめ)と白桃ウーロン茶の水羊羹、かんざらし : 1,500円(税込)
※8月の単品メニューとして提供中
※9月以降も月替りメニューが登場
ブレンドするということ
山科のお茶は、代表の茶匠であり日本茶鑑定士の山科康也氏が、その年毎の茶葉を使いブレンドしている。完成系のイメージを定め、荒茶の状態から、軸となる茶葉をもとに、それにブレンドするそのほか茶葉を部位や種類ごとに細かく焙煎、ベストなバランスとなるよう分量を調整しているという。
そんな山科を代表する商品が「山科とろり」である。初めてこれを飲んだ時は、「はっ」とさせられた。少し低めの温度でゆっくりと煮出されたお茶は、しっかりとした旨味があり、舌当たりは文字通り『とろり』としている。お茶ってこんなに美味しかったんだという、自分史上新たなマイお茶ライフの始まりがこのお茶だ。
・山科とろり(100g) : ¥1,296(税込)
「茶料山科」では、お茶とスウィーツを楽しめるだけでなく、お店で提供されている山科の各種ブレンド茶や焼菓子などを購入することもできる。これまで各シーズンごとに朝倉まで足を運んでいた僕にとっては、とても嬉しいお店だ。
この夏、水出しのジャスミン釜茶を購入。食後にお茶を飲むというひと時が、心とからだに心地よい休息を与えてくれる。
・ジャスミン釜茶(6g×10個入り) : 1,296円(税込)
・抹茶(20g) : 864円(税込)
・オリジナル急須 : 6,820円(税込)
<店舗情報>
茶料 山科
営業時間:
茶房 11:00~21:00(L.O20:30)
物販 10:00~20:00
定休日:火曜日
電話:092-235-9457
住所:福岡市中央区赤坂1丁目5−3 オクターブ赤坂ビル 2階
instagram:https://www.instagram.com/saryoyamashina/
WEB:https://www.e-ochaya.net/
※営業時間及び定休日が9月より変更となる予定です。お出かけの際には事前にinstagramなどで最新の情報をご確認ください。