みんな生活費、月どのくらいなの?一人暮らしと二人暮らしの平均は
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こんにちは。ファイナンシャルプランナーの内山です。日々、FPとして相談業務に対応していますと、相談者から頻繁に聞かれる質問があります。
それは…「他の人は1カ月の生活費どうしていますか?」という質問です。
他の家庭がどれくらいの住宅ローンを払っているのか?
どれくらい貯蓄ができているの?
我が家の支出は平均より多過ぎるのでは?
と1カ月の食費や光熱費などの生活費や家計のあり方について気になる人が多いようです。
平均程度であれば安堵し、平均よりも離れていれば、あたかも大きな問題のように捉えがちですが、生活費は千差万別。収入も違えば、家族の人数、住んでいる場所なども違います。それぞれのライフスタイルにあった家計を追求して欲しいと思っていますが、そんな私も、やはり平均が気になることも少なくありません。各家庭に合ったお金の使い方を考える上で、以下で紹介する生活費の平均データを参考にしてみてください。
FPは見た、40代夫婦の生活費内訳のぞき見したら「結婚後、ぐんと減る…」
1 日本の1ヵ月の平均生活費はいくら?その内訳は?
未婚率の高まりや晩婚化などもあり、1人暮らしの世帯も増えています。一方で、結婚をして子供をもうけて家族4名前後の生活費を一般的とする向きも根強くあります。そこで、日本の1ヵ月の平均生活費として、単身世帯と2人以上の世帯の平均生活費(消費支出)に分けて、その内訳を紹介します。
総務省の家計調査報告(2018年)によると2人以上の世帯での平均人数は2.98人となっています。この場合、退職し年金のみで生活する夫婦など、さまざまな世帯形態を含みます。そこで、現役世代(勤労世帯)に絞ると平均人数は3.31人となります。よって、世帯全体の生活費平均と、現役世代の生活費平均を紹介します。まず、月額の消費支出、つまり生活費は以下となります。
《日本の1ヵ月の平均生活費》
(月額)
単身世帯 |
16万2833円 |
2人以上の世帯全体 |
28万7315円 |
うち現役世代(勤労世帯) |
31万5314円 |
(出所)総務省家計調査2018年平均
いかがでしょうか?地域差などもありますが、概ね実態に近い値になっていると思います。では、単身世帯と2人以上の世帯で支出の内訳も比較してみました。それぞれの内訳(主要科目)は以下となります。
《日本の1ヵ月の生活費内訳~単身世帯と2人以上の世帯を比較》
単身世帯(月額) |
|
食料 |
4万4067円 |
外食 |
1万2313円 |
水道光熱費 |
1万1848円 |
家具・家事用品 |
4834円 |
交通・通信 |
2万1618円 |
教養・娯楽 |
1万9674円 |
2人以上の世帯(月額) |
|
食費 |
7万9348円 |
外食 |
1万2247円 |
水道光熱費 |
2万2020円 |
家具・家事用品 |
1万1094円 |
交通・通信 |
4万2264円 |
教養・娯楽 |
2万9083円 |
※上記内訳は一部です。詳細は総務省のホームページで確認してください
当然のように、どの科目も2人以上の世帯になると単身世帯よりも多くなる傾向にありますが、外食費についてはほとんど変わりがありません。単身世帯の人は外食費の見直しがカギになりそうです。なお、住居費はローンがある人とない人、社宅などでほとんど負担が生じていない人などさまざまで、平均値が実態とかけ離れる傾向にあるため除外しています。
2 一人暮らし、夫婦二人暮らし、子供あり家族~それぞれの生活・家族スタイルにあった生活費の節約方法
2-1 一人暮らしの場合の節約方法
年齢にもよりますが、一人暮らしの場合で、生命保険に加入し過ぎている人が目立ちます。特に死亡保険は残された遺族のためという意味合いが強く、一人暮らしのうちは保険よりも貯蓄や投資を重視すべく、保険料を最小限に減らすのも一つです。
また一人暮らしの場合、「人気エリアでアーバンライフを満喫したい」と家賃の高めのマンションなどに入居しているケースも多いです。私たちは年齢を重ねるごとに生活の仕方や価値観に変化が生じてきます。「もう少し賃料の低いエリアや物件でもいいのでは?」と見つめ直すのも節約につながるかもしれません。そしてその逆に、郊外に住んでいた人が通勤や利便性重視で家賃の高いエリアに引っ越し、その代わりに車を手放すといった選択肢もありそうです。今はカーシェアなど新たなサービスの充実もあり、車を保有しないという選択をする若い人が増えています。
一人暮らしだからこそ、自分自身の価値観に応じてフレキシブルな対応ができる強みを生かして、より節約できる生活の仕方を見つけてみてください。