住宅リフォームやリノベを考えるなら知っておきたい補助金や減税の支援制度【2021年版】
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一生に一度の大きな買い物であるマイホーム。住み始め、月日が流れるうちに、家族の年齢が上がる、家族構成が変わるなどの変化や設備の老朽化により、住まいのリフォームやリノベーションを考えることもあるでしょう。
そんなときに使える補助金・減税などの支援策があることをご存知ですか?
今回はリノベーションやリフォームを行う際に受け取れる補助金のお話です。(2021年2月現在の情報に基づきます)
リフォームやリノベーションで受けられる主な補助金とは?
まずは該当する内容でリフォームすると補助金が受け取れる、代表的な支援策をいくつかピックアップしてみましょう。
*国土交通省・住宅リフォーム推進協議会等の発表資料より筆者作成
補助金の制度はいくつもありますが、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」や「高性能建材によるリフォーム支援事業(断熱リノベ)」、「グリーン住宅ポイント」などは、居住中の古い住宅への断熱工事や、高性能な建材を使って現在の水準に合わせるリフォームに使えるので、一般消費者である個人が使いやすい制度です。計画段階からリフォーム工事業者さんへ積極的に相談してみましょう。
リフォームやリノベーションで受けられる主な減税制度とは?
前項では補助金の制度でしたが、ここからは税金の優遇策を見ていきましょう。
まずは所得税の減税制度と工事の種類からです。
投資型減税
住宅ローンを使わず自己資金のみでリフォームしたときに使える減税制度です。
ローン型減税
5年以上10年未満のローンを組んでリフォームをしたときに有効な減税制度です。
住宅ローン減税
10年以上の住宅ローンを活用してリフォームするときに使える減税制度です。
なお最大控除額は工事の内容や条件により異なります。
続いて固定資産税の減税制度には以下のようなものがあります。
その他リフォームの内容により、贈与税の非課税措置や登録免許税の特例措置、不動産取得税の特例措置などを受けることが可能です。
2021年度の補助金予測
住宅関係の補助金・支援策は主に国土交通省と経済産業省の予算に左右されます。新型コロナウイルス感染症の影響で冷え込んでいる経済を支える意味でも、最低でも2020年並みの補助金は期待できると考えられますが、2020年12月の税制大綱で2022年からの住宅ローン減税について、減税幅を縮小する可能性があることが発表されています。そのことを考えると補助金の大盤振る舞いを期待することは難しいかもしれません。
補助金申請をする場合に注意したいポイント
ほとんどのリフォーム補助金は、税金で運営されており、予算や実施期間が限られています。そのため注意をしなければならないポイントがいくつかあります。
- 補助金活用の申請は着工前に行うことが多い
- 補助金制度の大部分は予算の上限に達すると締め切られる
- 「〇月〇日までに工事を完了させること」などの条件付きである場合が多い
減税制度に関しては「確定申告や工事後に市町村へ届け出ればOK」など時間に余裕があるケースが多いのですが、補助金制度は住宅関係に限らず、夏の終わりには年度内の補助金の予算枠が終了する可能性もあります。補助金=年度の予算ありきであることが多いため注意しましょう。
FPに寄せられる相談事例は
筆者が受けた相談としては下記のようなものがありました。
「両親が住んでいる実家をバリアフリーにするためにリフォームをする」というものでした。ご両親の今後の収入、支出、貯蓄などとリフォーム全体の予算のバランスに関して対応をしました。その際に、自治体のバリアフリーへの支援を場合によっては受けることが可能であること、ただし補助金を使う前提で工事するのではなく、使えたらラッキーという意識でいることが重要と伝えました。
補助金をうまく活用するためには
リフォーム工事で補助金を使う場合は専門業者に工事を依頼することになります。この場合に注意しなければいけないのは「〇〇の書類を△月△日までに記入しておいてください」などの依頼があった場合は、必ず準備しておくことです。日本は申請書ベースですから、申請書が準備できなければコトが前に進まなくなりますので注意してください。
まとめ
最近はインターネットで「Aという商品がいくらで販売されているか?」を調べて買い物することが一般的です。リフォームに関してもいくつかの会社に見積もりを依頼し、内容に関して説明を受けると相場を把握できます。
価格と内容は基本的には連動するので、安すぎる・高すぎるなど極端な金額を提示されるような場合は避けたほうが良いでしょう。国民生活センターなどに持ち込まれる相談の中で、リフォームに関係する事例も多く「見積もりだけのつもりが高額の契約を強引に結ばされる」「火災保険でリフォームできるので申請を代行すると言って高額の手数料を請求される」といった相談事例もあります。おかしいと思ったら断る勇気を持ちましょう。
ポイントをまとめます。
- 補助金を上手に活用すればプラスαの工事を行うことができる
- 高齢者向けバリアフリー工事は生活の質に直結するので補助金を活用して積極的に対応を
- 税金が軽減される制度は確定申告が必要
- 必ず相見積もりを取り、説明を受ける
- リフォーム業者を探したい場合は、国土交通省も関係している住宅リフォーム事業者のサイト参考に(一般社団法人住宅リフォーム推進協議会)
補助金はあくまでも補助金として、無理のない予算で毎日の生活が豊かになるリフォームやリノベーションを目指しましょう。