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30代女性、就業不能保険の必要性はある?ケース別に解説

そなえる

30代女性、就業不能保険の必要性はある?ケース別に解説

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キャリアを積んで仕事もそれなりのポジションを与えられる30代女性。もし、病気やケガで働けなくなった場合の収入減は今の生活を維持していくのに大きな不安につながります。ここでは、そんなときの備えとなる就業不能保険や知っておきたい公的保障、就業不能保険が必要になるケースを紹介します。

就業不能保険って?

就業不能保険とは、病気やケガで働けなくなった時の収入減に備える保険です。病気やケガといえば医療保険が浮かびますが、これは入院や手術といった治療費の補填を目的とする保険のため、自宅療養の場合には支払われません。就業不能保険は、入院の有無にかかわらず、一定の要件で働けない場合に毎月10万円、20万円などと保険金が支払われ、生活の糧にすることができます。

一定の要件とは、障害等級2級以上など公的保障の基準を要件としているものや、保険会社の独自基準に基づくものなど、保険商品によって異なります。ただ、うつ病などの精神障害は対象外とするなど細かい制約があるため加入時にどこまで保障されるか確認することが必要です。

また、支払いに該当する事由が発生した場合でも、その事由が発生してから60日、180日などと支払いされない期間(免責)が設定されているのが一般的です。給付期間は、復帰するまで支払われるものや、復帰後も満期まで受け取り続けることができるものなど保険会社によってそれぞれ。条件が有利なほど保険料は高くなる傾向にあります。

働けなくなったら収入はどうなる?

傷病手当金の申請
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就業不能保険を検討する前に公的保障について知っておくことも必要です。会社勤めの方が働けなくなった場合、多くが有給休暇を使って休むのではないでしょうか。また、勤め先によっては、休職中も一定期間は給与が受け取れるという規定が設けられている場合もあります。

その後は、どこかで減給になったり、給与が支払われなくなったりしますが、その時に頼りになるのが「傷病手当金」です。これは健康保険から支給されるもので、3日連続で休んだ後4日目から、1日当たり「(標準報酬月額÷30日)×3分の2」が支給されます。

仮に1カ月すべて休んだ場合、大まかに給与の3分の2は受け取ることができ、最大1年6カ月受け取れます。ただ、もし給与が少しでも支給されるのなら、傷病手当金から給与分が減らされ、差額が給付されることになります。その後も一定の障害状態が続く場合や、1年6カ月経たずとも症状が固定され回復の見込みがないとされた場合は、国民年金から障害基礎年金、厚生年金から障害厚生年金が支給されるようになります。

就業不能保険を検討したいケース

保険
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ここでは、会社員の女性(30歳)をイメージしながら、就業不能保険を検討するケースを考えてみましょう。

*給与は、税金や社会保険料が引かれる前の支給総額のことで、生活費には、税金と社会保険料の負担を含みます。

事例1)Aさん 独身 給与25万円 生活費23万円

Aさんが、大きなケガをして暫く自宅療養となりました。給与の支給はありません。1カ月休んだ場合の傷病手当金(概算)は、25万円×3分の2=約16万円ということになります。生活費に23万円必要ですので7万円不足します。

療養中なら趣味やレジャーの費用が減ることも想定でき、生活費は普段よりも少なくて済むかもしれませんが、別途、治療費の上乗せも考慮したいところです。Aさんは、就業不能保険で毎月10万円保障されるプランを検討することにしました。

事例2)Bさん 既婚、子供なし 給与25万円 生活費50万円

Bさんは、夫も正社員で働いているディンクス夫婦です。給与は、Bさん25万円、夫30万円の計55万円。Bさんが働けなくなった場合の傷病手当金は事例1と同じ16万円となるため夫との合計は46万円。生活費4万+治療費が不足することになります。

短期の休養なら貯蓄で何とかなりますが、長期の場合は不安もあるため就業不能保険で月額5万円受け取れる保険に加入することにしました。

事例3)Cさん 既婚、子供あり 給与33万円 生活費40万円

Cさんは、既婚で夫と保育園に通う子供がいます。給与はCさん33万円、夫27万円の計60万円。共働きという点ではもしもの時にも一定の安心感がありますが、最近購入したマイホームの返済が気掛かりです。住宅価格が高騰する中、夫婦の収入合算で少し背伸びした住宅ローンを組み月々15万円の返済をしています。

住宅ローンで加入した団体信用生命保険は、死亡と高度障害時の保障のみ。Cさん夫婦はどちらかが病気やケガで働けなくなった時のローンの返済が気がかりです。また、教育費の準備として始めた毎月3万円の積立も継続したいと思っています。Cさん夫婦は、就業不能保険で住宅ローンと教育費分の合計18万円が月々受け取れる就業不能保険を検討することにしました。

このように、就業不能保険は働けなくなった時の生活保障の役目を果たします。万一の時の生活がどうなりそうかイメージし、公的保障で不足する分は就業不能保険が選択肢になります。貯蓄がまだ十分ではない、または、もしそういう状況になった時に親や兄弟、パートナーなどに頼れない場合は検討してみましょう。