「渡名喜島」ってご存じですか？那覇の西約60kmにある、人口約400人の小さな離島です。空港はなく往来は船のみ。船は毎日運航していますが、しかしその運航ダイヤが特殊で、那覇から日帰りできるのは、期間限定＆曜日限定！

まさに超レアな離島！ そのため、那覇からさほど離れていないにもかかわらず、地元の人でも実際に足を運んだことのある人は意外と少ないのでは？ また、映画のロケ地にもなり、さらに連続テレビ小説にも登場した景色も望めます。超レアな離島でありながら興味が尽きない「渡名喜島」。その行き方から見どころまでくまなく紹介します。

渡名喜島へ日帰りできるのは「年間約30日」？

渡名喜島への船は、那覇の「泊港」から毎日出ています。船は1日2便、朝と昼に那覇を発ちます。1日2便あれば那覇から日帰りできそうですが、日帰りできるのはなんと「年間約30日」のみ！？

渡名喜島への船は、さらに先にある久米島行きの船が途中寄港するもので、朝の便は渡名喜島に寄港しますが、昼の便は渡名喜島には寄港しません。結果、1日2便あっても渡名喜島へは、基本的に日帰りできないというわけです。

しかし「年間約30日」のみ、この渡名喜島へ日帰りできるんです。沖縄の夏シーズンこと「4月～10月」の期間限定で、さらに「金曜日」という曜日限定で、昼の便も渡名喜島に寄港します。つまり、「4月～10月の金曜日」だけは日帰り可能というわけ。まさに超レアな渡名喜島です。

 年間約30日を狙おう！ 初めての渡名喜島は日帰りがおすすめ！

年間約30日しか日帰りで行くことができない渡名喜島ですが、もちろん島に宿泊すればいつでも行けます。といっても島には宿が数軒しかなく、民宿のみでホテルはありません。しかも島には商店や食事ができるところも少ないので、慣れない方にはかなり不自由かもしれません。

だから、初めて出かける方は「年間約30日」を狙って、日帰りがおすすめです。

渡名喜島の集落は全体が「重要伝統的建造物群保存地区」！

期間限定＆曜日限定でしか日帰りできない渡名喜島ですが、その代わりに島には沖縄でも珍しい、古き良き沖縄の街並みがそのまま残っています。渡名喜島には集落が1つしかありませんが、その集落は全体が「重要伝統的建造物群保存地区」に指定。まさに懐かしい「本物の沖縄の街並み」が味わえるレアな離島です。

渡名喜島は長澤まさみ主演映画のロケ地だった！

そんな貴重な街並みを舞台に、2008年7月に公開された長澤まさみ主演映画「群青 愛が沈んだ海の色」のロケが行われたことを知ってますか？

島にはそのロケ地もそのまま残っており、映画の資料館もあります。渡名喜島へ行く前に、映画を観ておくのもおすすめです。

渡名喜島随一の絶景ビーチ「東り浜」は必見！

もちろん、渡名喜島の自然も豊かです。中でも島随一の絶景ビーチ「東り浜」は必見！ 集落のすぐそばにあり、トイレなどの施設もあって、気軽に海水浴も可能です。ビーチ近くには映画のロケ地もあるので、日帰りでも効率的に楽しめることでしょう。

レンタカーはないが、1人乗り電気自動車「エコカー」ならある！

集落周辺以外にも、見どころがたくさんある渡名喜島。ただ集落以外は猛烈なアップダウンだらけで、島にはレンタサイクルもありますが、とても自転車では上りきれない坂ばかりです。しかし、島には「エコカー」なる1人乗りのレンタル電動自動車があり、普通免許があれば気軽に借りることができます。アップダウンもこれなら楽々。日帰りなら必須です。

連続テレビ小説「ちゅらさん」のオープンニングに出てきた光景が望める！

アップダウンが多い渡名喜島ですが、絶景展望台もたくさんあり、心地いい景色が楽しめます。特に島北西に浮かぶ無人島「入砂島」は必見！ というのも、沖縄を舞台とした朝の連続テレビ小説の「ちゅらさん」のオープニングで出てきた、ロゴ背景の島がまさにこの入砂島だから！ 渡名喜島では必ず高台の展望台まで行き、この島を眺めましょう！

期間限定＆曜日限定でしか日帰りできない渡名喜島ですが、実はこんなに見どころ満載です。地元にいながらなかなか出かける機会のない渡名喜島へ、まずは日帰りで行ってみませんか？

4月から10月までの毎週金曜日は、要チェックです。