【劇的リノベ】普通のファミリータイプの部屋がクラシカルな個性あふれる部屋に変身!
監修・ライター
毎回、住まいづくりのポイントを豊富な施工例とともに教えてくれるリノベエステイト代表・一級建築士の松山真介さん。
前回に続いて今回も、一軒まるごとのリノベーションの実例を見せていただきました。ごく普通のファミリータイプのマンションが、クラシカルな家具が映える個性派の家に変身していますよ!
4LDK→2LDK 間取り変更で約24畳ものLDKを実現
今回ご紹介するのは、30代夫婦+幼児1人のご家族のケース。83㎡・4LDKのマンションを購入し、2LDKに大胆に間取りを変更しました。
《リノベ前後の間取り図》
上の写真がリノベーション前。リビングに隣接して和室があるという、よくある間取りですね。
こちらがリノベーション後です。間取りを変更して約24畳もの広々リビングに。現在ダイニングテーブルを置いている場所が元和室でした。
この広いリビングルームの一角を土間にして、内でも外でもない、縁側のような場所を作りました。
写真の右側がベランダにつながっています。洗濯物を干したり、子どもの遊び場になったり、フレキシブルな空間として使っています。
天井からはハンモックをつるしてみました。こんな遊び心も楽しいですね。
プライベートゾーンとパブリックゾーンを分離してすっきりと暮らす
施主はアパレル関係のお仕事をされていて、服や靴をたくさんお持ちです。ところが、それらを収納するスペースがないことに困っていました。そこで、玄関から入って靴をはいたまま行けるシューズクローゼットを設けることにしました。
上の写真がリノベーション前の玄関です。家族で使うのはちょっと狭そうです。シューズボックスも小さいですね。
こちらがリノベーション後です。ガラリと変わりました! 写真の右側がシューズクローゼットです。
さらに、左側の玄関からシューズクローゼットへと続く通路で、LDKのパブリックゾーンと個室のプライベートゾーンに分離しました。
写真手前がパブリックゾーンで、奥がプライベートゾーンです。プライベートゾーンにある2部屋のうち1室を衣装部屋とすることで、物がたくさんあってもすっきりと暮らせるようになりました。
クラシカルな家具と調和する個性的なインテリア
ご夫婦はクラシカルなテイストが好きで、こちらのソファやカーペット、姿見などは、もともとご夫婦がお持ちだったものだそうです。こうした家具が映えるように、リノベーションにあたって、ヴィンテージのパーツを設計に取り入れることにしました。
玄関とLDKの間にはアラベスク風の欄間を取り付けました。
トイレの壁にはステンドグラスをはめ込みました。
こちらの中世のお屋敷にありそうなランプも目を引きます。こうしたアイテムは、松山さんが施主の希望を聞いて蚤の市で探し出したとか。
「僕はお宝ハンターなんですよ」と、笑う松山さんでした。
存在感のあるいろんなアイテムが不思議と調和しているこちらのお宅。リノベーションにかかった費用は、1㎡当たり約15万円だそうです。住み手のセンスが生きる個性的な家が実現できました。
※【画像・間取り図出典元】いずれも「リノベエステイト」