ペットも快適に過ごせる家に変身!劇的リノベ事例3選
監修・ライター
ペットは飼い主にとって大切な家族の一員ですよね。最近は分譲マンションでもペット可の物件が多いですが、もっと自分のペットが快適に暮らせるようにカスタマイズできたらなあ~と思いませんか?
今回はリノベエステイト代表・一級建築士の松山さんが手掛けたリノベーションから、ペットにとっても人にとっても心地よくて、しかもオシャレな家の事例をご紹介します。
【事例1】板張りの壁で温かみのある雰囲気と傷つきにくさを
最初は夫婦2人暮らし+猫のケース。3LDKのマンションをLDK+寝室+ウォークインクローゼットにリノベーションしました。
《リノベ前後の間取り図》
リノベーション後のLDKです。構造用合板の板壁が温かみのある雰囲気です。板壁にした理由の一つはペットでした。
構造用合板のように硬い木だと、猫が引っかいても傷がつきにくいという機能的な面も考えているそうです。最近は、傷や汚れに強いペット用のクロスも多数販売されているそうですよ。
寝室とLDKの間に猫用のドアを設けました。1カ所あたり約3万円~で設置できるそうです。寝室とLDKは自由に行き来できるようにして、ウォークインクローゼットには入れないよう工夫しています。
キッチンの棚はあえて天井までつくらず、猫が棚の上に登れるようにしています。
壁をすべて板張りにしたことで、通常の壁紙よりも15万円ほど高くなったそうです(壁紙やクロスにもよりますので、あくまで平均的な壁紙を使った場合との比較)。
【事例2】眺めのいい場所につくったキャットウォーク
次の事例も、夫婦2人暮らし+猫のケースです。
《リノベ前後の間取り図》
開口部に面していた洋室と和室を、リビング・ダイニングに変えました。
こちらがリノベーション後のリビング・ダイニングです。
もとは和室の板張りだった部分にキャットウォークをつけて、猫のためのスペースに。大きな窓で眺めがよさそうですね。もともとあった床板をはがすことで、一段床が下がったようになっています。ここに猫のトイレを置いたら掃除もしやすそうです。
犬の場合なら、ここに柵をつくれば、ケージ代わりになります。
写真のような棚は、猫の居場所としてだけでなく、ディスプレイとしても活用できます。インテリアのアクセントにもなりますね。棚板の設置は1枚約5000円~です。
こうした棚板はインターネットでも多く販売されており、後付けも可能です。ですが、こちらのお宅ではリノベーション時に取り付けることですっきりとした仕上がりにすることができました。
こちらの猫用スペースにかかった費用は約10万円。
【事例3】梁のまわりに部屋を回遊できるキャットウォークを設置。本棚としても使える
最後は、4LDKのマンションを2LDKにリノベーションしたケースです。こちらも猫を飼っているお宅です。
《リノベ前後の間取り図》
こちらがリノベーション前のリビングルームです。
こちらがリノベーション後。和室とリビング・洋室をつなげて、広々としたLDKになりました。
梁のまわりにぐるりとキャットウォークを巡らせています。回遊できて猫も楽しそう。ペットがいないお宅でも、こうして板を巡らせておけば本棚としても使えて、空間を有効に活用できますよね。
寝室とリビングルームの間に、ペット用のトンネルをつくりました。アニメの「トムとジェリー」に出てくるトンネルみたいで、かわいいです。
さらに、リノベーションの際にトイレの面積を広げて、猫用のトイレを置くスペースをつくりました。トイレを24時間換気しておけば、臭いも気になりません。
向かって左がリノベーション前、右がリノベーション後です。広くなっただけでなく、雰囲気も明るくなりました。
こうしたキャットウォーク、トンネル、トイレの拡張にかかった費用は合わせて約30万円。
「今回は全て猫を飼っているお宅のケースをご紹介しましたが、犬の場合は床材にも気を付けた方がいいですよ」と松山さん。
犬は床が滑ったり硬かったりすると、股関節や腰を痛めることがあるそうです。柔らかいパイン材やノンスリップ加工の磁器タイルがおすすめとのこと。天然素材ではありませんが、ペット用のカーペットも販売されているそうですよ。
いずれにしても、ペットにとって心地いい家は人にとっても心地いい家となっているようです。
※【画像・間取り図出典元】いずれも「リノベエステイト」